7048 久しぶりのアーティゾン美術館
気のせいだとは思うが、週末に雨が降ることが多い気がする。雨でも行けるところということで、東京駅八重洲地下街からすぐのところにある、アーティゾン美術館へ行ってきた。
第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展ということだから、日本代表的な?作品だったのだろうけど。
もう少し予習をしておけばよかったかもしれない。
続いて、企画展「アートを楽しむ―見る、感じる、学ぶ」と「石橋財団コレクション選」を鑑賞。
こちらは、有名どころの作品が並ぶ。
初めて知る作家や、まったく知らない作品などを見るのも楽しいが、いかにもその作家らしさが滲み出ているような作品を見ると、それはそれでちょっとホッとするところがある。
しかも作品までの距離がとてつもなく近いのも特徴だ。
本当に目の前まで近づくことができる。
アンリ・ルソー《牧場》
遠くから見ても、あぁルソーらしいなぁ…となんとなくわかる。ヘタウマでおなじみ?だ。ギリギリまで近づいて見ると、遠近感がメチャクチャな牛飼いと、経年劣化でひび割れてしまった牛を見ることができる。
もともとうっすらと何かが描かれているのだが、実はそれとは別に描かれているサルタンバンクに寄り添う若い女性の姿が描かれていたらしい。
実物の作品を見ながら、いま見ている作品に至るまでの試行錯誤の過程を知るのも興味深い。
まぁ当事者同士問題なければ、それでいいんだけど、この作品を購入したときのエピソードは、正直ひどいなぁ…と思った。ちょっと長いが引用する。
(黒木三次夫人)竹子 は日本好きのモネのために、いつも着物でジヴェルニーのモネ邸を訪れていました。この作品を黒木がモネに所望したとき、 モネは「亡き妻と一緒に旅行したヴェネツィアでの記念の作品なので、これだけは譲れない」と断りますが、黒木が竹子に「私がほしいのですと言え」とつぶやき、仕方なく竹子がその通りに希望を述べると、 モネは両手を広げ、 肩をすぼめて「あなたからそう言われたのでは、どうしてもお譲りしないわけにはいかないですね」と笑って譲った。