2572 気になる見た目

日常生活

ずいぶん昔のことだが、テレビのスポーツニュースを担当する人は、必ずスポーツをやっている人でなければならないと思っていた。
それは、実際にそうしたニュースを読む人は、体格がよくていかにもスポーツをやっているような感じだったし、実際にスポーツ選手出身のキャスターも多い。
「ははぁん、スポーツを伝えると言うことは、自分自身がスポーツに携わっている必要があるんだな」
そうした”思いこみ”があるから、NHKで、スポーツとは無縁としか思えない、かなり弱々しく線の細い人が担当しているのを見たときには、ちょっとしたショックだった。

会社には、多数のガードマン(警備員)を見かける。職務上、不審者の侵入を防ぐために、いざというときには身体を張って立ち向かう…なんてこともあるだろう。
ガードマンといえばやはり、それなりの雰囲気(がっちりとした体格のような…)を持っているものだと思っていた。

しかし…である。

ときどき会社で、あまりにガードマンらしくない人を見かけることがある。その人は…
ありていに言えば「おじいちゃん」なのだ。
出入口に立っているそのおじいちゃんは、よく見るとまっすぐに立てない。右に斜めに傾いている。ちょっと心配だ。いざってことがないのであれば、これでもいいのかもしれないけど、会社のことよりも、このおじいちゃんが心配になる。

線が細くかなり弱々しくても、まっすぐ立つことができなくても、キチンと職務を全うしてくれればいい。
見た目はスポーツと縁遠そうでも、スポーツマンの気持ちがよくわかっているのかもしれないし、おじいちゃんでも武道の有段者かもしれない。わからないぞ、見た目ではないのだ。気にはなるけど。

Posted by ろん