2573 2009年1月-3月期のテレビドラマ評

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今期見ているドラマは、2つだけ。録画して見ているから、すでに放送している分よりちょっと遅れ気味だがこれまで見てきた感想を書いておく。

【ありふれた奇跡】毎週木曜日22時~フジテレビ系

フジテレビ開局50周年記念と銘打って、前クールの「風のガーデン」に続く第2弾のドラマ。ホームで電車(東葉高速鉄道のようだ)に飛び込もうとしかけた男(陣内孝則)を止めた主人公の若い2人(仲間由紀恵と加瀬亮)を中心にドラマは進行していく。

携帯電話の電子メールのやりとりによって、話が展開していくというのは、なかなか現代ドラマらしいが、なんとなく、メールである必然性は薄い…つまり、単にメールを手紙に置き換えても違和感はないような気もした。なぜなら、自殺を止めたシーンの第1回目と比べると、話の展開が非常にゆっくりとしているからだ。

大きな変化のない展開は評価が分かれるかも。

オープニングのタイトルに、大きく「脚本 山田太一」という表示が、妙に押しつけがましく感じてしまう。それより、ドラマのエンドロールで脚本家の名前を見て「あ、やっぱり、この人なんだ」と思わせるくらいでちょうどいいと思う。それに、おじゃこも言っていたが、挿入歌がエンヤになっているというだけで、ドラマ全体をなんだか崇高な雰囲気に、半ば強制的に醸し出している気がしてしまうのはなぜか?

仲間由紀恵が、きれいなおねえさんで、現実味が薄い感じがするから? 全体的に、共感できそうで、共感しにくいというのが、全体的な印象。徐々に話に変化が出始めている感じもするので、今後に期待。


【トライアングル】毎週火曜日22時~フジテレビ系

これまた、関西テレビ放送開局50周年記念ドラマとなっている。そういえば、フジテレビ、テレビ朝日、NHK教育テレビ、そして東京タワー…と、昨年から今年にかけて、やたらと50周年が目につくのは、50年前、放送免許の交付が一気に行われたから…と、以前読んだ本に書いてあったような気がする。同じく50周年を迎える、関西テレビ放送も理由は同じかどうかはわからないが、いずれにしても、開局50周年の記念のドラマということだ。いきなり話がずれた。

「えー、江口洋介(1967年生まれ 41歳)と広末涼子(1980年生まれ 28歳)が同級生??」
それだけで、実は軽くしらけてしまったのだが、どうもそれは意図的なもののようだ。公式サイトによれば、それぞれ設定年齢が、35歳と30歳ということになっていて、多少無理はあるが年齢差がある前提として描かれていることが分かる。これも何かの伏線なのだろうか? 先述のドラマ「ありふれた奇跡」では電子メールが話を進めていたが、こちらは25年前に書かれた手紙が、話の展開の大きな鍵を握っている。

“記念”と付くだけあってロケ地は多い。初回フランス・パリが出てきたとき、合成?と思っってしまった(もちろんパリでのロケも敢行している)。そして出演者がとても豪華だ。なんといっても北大路欣也の存在感はすごい。画面に現れるだけで、緊張感が走る。きっと事件の鍵を握っているはずで、こちらも、今後に期待かな。

Posted by ろん