7370 久慈から宮古へ
まず琥珀博物館へ。
以前久慈に来たときにも行ったが、20年以上も前だ。
けっこう雪が残っていたこともあって、レンタカーでも運転が少し不安だったが、少し慎重気味に運転して、難なく到着。
オープンと同時に入館。他にお客さんはおらず、”貸し切り状態”で展示を鑑賞する。
琥珀の特徴が紹介されていたが、けっこう知らないことが多くて、勉強になった。
濃い塩水に浮く
静電気を帯びる
燃える
レンズルーペ
蛍光する
軽くて温かい
かつて採掘していた坑道なども見学。
続いて、海へ。
水族館「もぐらんぴあ」を見学。
ここは岩盤を利用して原油を備蓄している国の施設があって、その仕組みはもちろん、原油や石油のことをわかりやすく紹介している。
その作業用トンネルを利用したのが「もぐらんぴあ」で、三陸の魚や、クラゲなどが展示されている。
東日本大震災で全壊した「もぐらんぴあ」は、2016年に再建して現在に至っている。
水族館としては、かなり小規模ではあるが、さかなクンの全面協力もあって、楽しくわかりやすい展示で楽しめる。
以前に比べれば、ずいぶんと余裕のあるスケジュールにはなっているが、それでもどうしても盛り込み気味ではあるため、次の目的地に向かうべく、ふたたび久慈駅に戻る。三陸鉄道に乗車する前に、気になっていた、駅前デパートをチェック。
どうやら2階にある美容室だけが営業している状況のようだ。
立入禁止というわけではないようだけど、かなりの廃墟感が漂うが、時代を感じさせる建物を見ていると、なんだかわくわくしてくる。
しかし、エレベータもエスカレーターもない、”バリヤー”だらけのこの建物の維持はかなり難しそうだ。
三陸鉄道で宮古へ向かう。本来は鉄道を主体に移動したいところだが、今回の旅は、海岸沿いの様子を直接見に行きたいということで、現地の足を考えると、どうしてもレンタカー一択となってしまう。
今日は休日だからか、観光客の利用は多く、久しぶりににぎわった様子を見ることができた気がする。前回この区間を乗車したのは、2012年。
このときは、三陸鉄道は復旧工事の真っ最中で、代行バスなどに乗りながら移動していた。
車窓から当時見かけた、三陸鉄道の車両を模した防潮堤などが見えた。
宮古からはまたレンタカーで移動。
つぎに向かったのは、特に知られているところではなく、津波の影響で使われなくなった道路やトンネルの様子を見に行ってみようと思って移動。
沼の浜隧道というところにやってきた。
トンネルがあるが、そこに向かう道はないが、かつては、海沿いに道路があったようだ。
車では当然行けないので、徒歩でトンネルを抜けると、破壊された道路が無造作に放置されているようだった。
今後、災害が増えて人口減少が進むと、こうした復旧されない道路も増えてくるのではないかと思った。
海岸線沿いを走ると、否応なしに防潮堤が目に留まる。
それは、これまで見たことのないような、巨大なものだった。
ふだんは出入りできるよう防潮堤の道路部分だけが空いていて、津波が来るときには閉じられる仕掛けになっている。
仮に閉じられていても、防潮堤を乗り越えられるように階段があって、そこを上がってみると怖いの高さがある。
そこからは、震災遺構となっている「たろう観光ホテル」が見えた。
津波の威力をまざまざと見せつけられる遺構だ。
かつて”万里の長城”と呼ばれた”田老の防潮堤”は、高さ10mあったそうだが、東日本大震災の津波はそれを乗り越えた。
新しい防潮堤は、さらに4.7m高い14.7mもの高さがある。
気仙沼に向かう途中「震災メモリアルパーク中の浜」というところにも寄ってみた。
ここはかつて緑豊かなキャンプ場だったここにも高さ15mを超える津波が押し寄せたという。
当時のキャンプ場のトイレと炊事場を震災遺構として保存されているということで観に行こうと思ったが、雪かきされてないために、なんとかトイレまでは行けたが、その先は断念。
だいぶ歩き疲れてきたこともあって、このあとはそのまま気仙沼に向かった。