7112 ガウディとサグラダ・ファミリア展
先週から、東京国立近代美術館で始まった「ガウディとサグラダ・ファミリア展」。かなりの人気らしく、今日の午後などは、チケット購入と入場待ちで1時間以上も待たされていたようだ。
金曜日と土曜日は20時まで開館しているため、少しでも空いている時間を見計らい、賛助会員特典で送られてきたチケットを使って行ってきた。
「サグラダ・ファミリア」といえば、いつまでも完成しない建築物の代名詞として有名だ。
“サグラダ・ファミリア 完成”と検索すると“横浜駅”なんて単語も一緒に検索されているのが興味深い。
本展の前半は、ガウディの人物像にも迫る。
彼の直筆のメモを見ると、かなり小さな文字で、繊細さを感じた。
サグラダ・ファミリアのような建築物からは、“おおらか”とか“大胆”というイメージが強かったが、それは緻密な計算にもとづくものだったことがよくわかる。
「人間は創造しない。人間は発見し、その発見から出発する」というガウディの言葉からは、決して驕ることなく、自然から学ぼうとする彼の姿勢をよく表している。
「歴史」×「自然」×「幾何学」をガウディのなかで再構築したものが、現在まで伝わる彼の作品そのものなのだということがよくわかった。
後半は、サグラダ・ファミリアについての詳細を紹介する。
ここは比較的広い展示スペースとなっていて、順路通りにでなくても、好きなところから鑑賞する感じになっている。
写真撮影自由となっているのは嬉しい。
いつまでも完成しない代名詞だったのに、少し前に“完成が近い”というニュースを聞いたが、その理由は、献金に加えて、観光客の入場料収入が急増したことによるものだった。
ただ、ご多聞に漏れず…この3年ほどは、新型コロナウイルス感染症の影響により観光客が激減したため、完成時期が伸びてしまったそうだ。
最後のコーナーでは、ガウディ亡きあとの、建築に与えた影響についての紹介だったが、そのなかで、新宿のコクーンタワーもガウディの思想を受け継いでいるのだという説明があって、これは、なるほどと思った。
これまで聞いたことがあるだけだった、サグラダ・ファミリアをとても詳しく、そして身近に感じることができた。
機会があれば、本物を見て見たいけど、バルセロナは遠いなぁ…。