6861 永青文庫
今日は季節外れに暑くなるという予報だったが、午前中は雨が降り、午後もスッキリしない天気で、結局あまり気温は上がらない1日となった。
都電荒川線の早稲田から徒歩10分ほどのところにある「永青文庫」に向かった。
“胸突坂”という、いかにも急坂らしい名前のついた坂を上がったところにある。
永青文庫は、旧熊本藩主細川家伝来の美術品・歴史資料、蒐集品などを収蔵研究展示などを行っている。
今回開催している企画展は「秋季展 永青文庫漆芸コレクション かがやきの名品」で、細川家が所蔵する螺鈿や蒔絵をはじめとする漆芸品を紹介している。
残念ながら、建物内はすべて一切の撮影が禁止となっているため、雰囲気も伝えづらいが、見学する人はそれほど多くなく、余裕を持って鑑賞することができた。
外観からは気づかなかったが、建物は4階建で、展示も4階から順に下のフロアに見学していく。
比較的解説がわかりやすく、展示されている作品の見どころみたいなものは、すっと頭に入ってくる感じがした。
どれも見どころの多い作品ばかりだったが、妙に印象に残ったがのが「長柄橋橋柱製文台」という淀川に架かる長柄橋の橋柱を使った文台。
本当に実際の橋で使われていたように表面が虫食いの穴で覆われているのだけど、それがとても味があるのだ。
決して美しくはないのだけど、本来だったら打ち捨てられてしまうはずの“廃材”が、こうして現在にまで伝えられ、美術館で展示されるなんて、ちょっとおもしろい。