6860 アーツ・アンド・クラフツとデザイン展
「アーツ・アンド・クラフツ」は、詩人であり、思想家、デザイナーであったウィリアム・モリスが主導したデザインの革新運動だそうだ。
この運動によって手掛けられた作品を展示する企画展「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」の鑑賞のために、府中市美術館へ。
今日は府中市民文化の日記念観覧日ということで、なんと無料だった。
時代は、19世紀のイギリス。
近代化、工業化の進むなか、丁寧な手仕事による日常品で人々の暮らしを美しく彩ることを目指し、ウィリアム・モリスは、壁紙や布、家具などの制作を行う。
大量生産を嫌い手作業にこだわっていたために、価格を抑えれられないというジレンマもあったようだ。
かのフランク・ロイド・ライトは、こうした手工芸の礼賛には疑問を唱え、機械化への積極的姿勢を主張したというというが、モリスの考え方を否定するものではなかったようだ。
要はバランスや優先順位の問題だと思う。
粗悪品による“安かろう悪かろう”の製品が生み出されることと、工業化や機械化が進むことは、必ずしも一致するものではないからだ。
展示されている作品を見ていると、年代を超え、国や民族を超えても「いいもの」と感じるのは、ちょっと不思議な気もしてくる。
これらは、人にとって、かなり普遍的なものなのだろうなぁ…と思う。
北欧デザインでもそうだが、こういったデザインを観ていると、家に帰ったら思いっきり断捨離して、自分の身の回りのものを、すっきりと片付けたくなってくる。