6254 香りの器 高砂コレクション 展
久しぶりに、汐留にあるパナソニック汐留美術館に行ってきた。
高砂香料工業が所有するコレクションから、香水瓶、香炉、香合など、香りに関連する名品を紹介する企画展を鑑賞。
展覧会は、前半の第1章は西洋で用いられた香水瓶などを紹介する「異国の香り」、そして、後半の第2章は、蒔絵が施された香道具箱や、香炉など日本の香りの歴史紹介する「日本の香り」と、大きく2章に分かれている。
紀元前後のエジプト、ギリシア、ローマなどで使われたという数センチ程度のごくごく小さい小瓶でも、よくよく見ると、細かな意匠が施されていて、きっと相当高価なものとして扱われたのだろうな…と思わせた。
当時の香水はどんな香りがしたのだろう。
時代を経るにつれて、より多くの人たちに香水が使われるようになってくると、容器も多彩になる。
女性がペンダントとして首から下げて使用したという「望遠鏡付き透明カットガラス香水瓶」なんてのはおもしろかった。
日本の器を紹介する中で面白いなと思ったのは、焚いた香が睡眠中に髪につくようにする「香枕」。
香りに対する思いが、こうした器に反映していることが良くわかる。
パナソニック汐留美術館の企画展は、写真撮影が厳しいことが多いが、今回は一部のコーナーがすべて写真撮影可能になっていた。
興味のある作品の撮影ができるのは嬉しい。
高価な香水を入れておく容器だから、容器自体も特別なものになるのだろうが、とても繊細で容器自体見応えがあるものばかりだ。
仕留めた鳥を持っている様子は、見ててちょっとかわいそうに思えてくるのは、完全な個人的な感想。
こうした容器の作者とかブランドは、見慣れてくると、”いかにも”とか”らしい”という感覚を持つようになる。
おじゃこが”ウェッジウッド”らしいと言っていた作品はよくわからなかったが、ガレやラリックになると、これまでも何度となく目にしてきたこともあって、すぐに、わかったのは、だいぶ覚えられてきた証拠かもしれない。