タワー/津川 康雄
気がつけば、僕はタワー好きだった。
タワーといっても、東京タワーのような“タワーらしいタワー”ばかりでなく、たとえば、六本木ヒルズ「森タワー」みたいに、ビルであっても、「タワー」と呼ばれるケースも少なくない。
日本中の“タワー”をさまざまな視点から紹介する。
なかには、あまりタワーという認識はされないような、東京都庁舎や、茨城、栃木、群馬3県の県庁舎なども登場。
これは、著者が、タワーというものが、地域のランドマークとして機能し、地域のアイデンティティを表象するものと考えているからだ。
だから、一般的にタワーと言われてすぐに思い出すテレビ塔のようなものばかりでなく、都庁舎や県庁舎、超高層ビル、それほど高くないけど、大阪ステーションシティ、軽い紹介にとどまっているが大観音像までも、“タワー”なのだ。
それぞれのタワーで、誕生の経緯、見上げた時の姿、見下ろした時の風景、地域への影響をそれぞれのタワーで紹介する。
また、福岡市の市章は、フを9つ並べたものだとか、霞ヶ関ビルの竣工を記念して、鹿島建設は、人気俳優を起用した本格的な映画を制作したといった、タワーにまつわるトリビアも散りばめられていて面白かった。
本書で紹介されていたタワーで、実際に上った事があるのをあげてあたら…
さっぽろテレビ塔、東京タワー、名古屋テレビ塔、五稜郭タワー(旧)、横浜ランドマークタワー、京都タワー、通天閣、東京都庁、横浜マリンタワー、博多ポートタワー、JRセントラルタワー、大阪ステーションシティ、霞が関ビルディング、丸の内ビルディング、六本木ヒルズ森タワー、福岡タワー
…そこそこあった。
それにしても、いまだに行けていない、東京スカイツリー。いったいいつになったら行くことになるのだろう?