世界に誇れる東京のビル100/宮元 健次
最近は街歩きができてないが、あれ?」と目を留める、変わったビルをあちこちで見掛ける。
けれど、わざわざ、そのビルまで足を運んで見てみるというのはなかなかできない。
本書では、そんな東京にある「世界に誇れる」東京の100のビルを、初心者にもわかりやすく、鑑賞のコツを教えてくれる。
かなり興味を持って建築を見ているつもりだったが、まだまだ…と痛感させられた。
たとえば…
バブル期を象徴するデザインとして、紹介されていた、NBF赤坂山王スクエア(1989)。
僕は残念ながら見たことがないのだけど、パネル、石材、ガラスなど、さまざまな素材を使用することで、建物自体が当時の「多様性」というものを表していた…という説明は、興味深かった。
当たり前と言えば、当たり前だけど、形状やデザインにはちゃんと意味があるのだ。
建築鑑賞の奥深さの一端がわかる。
損保ジャパン本社ビル(1976)
曲面が日本の城郭の石垣の曲線を表現し、白と茶色の外壁は、それぞれ和風の漆喰壁と木の柱をイメージ…だなんて、そう言われてみると、見方が変わって面白い。

GUNKAN東新宿ビル(1970)や、静岡新聞社・静岡放送ビル(1967)といった、独特の形状が広く知られている建物はもちろん、六本木ヒルズ森タワー(2003)や、新宿超高層ビル街の、モード学園コクーンタワー(2008)など、2000年代に建てられたランドマークとしてすっかり定着したおなじみのビルも紹介されている。
銀座のニョロンとした、デビアス銀座ビル(2007)や、上野公園でおなじみの建物など…
行ったことある建物、気になった建物、挙げていくとキリがない…


電通本社ビル(2002)
SHIBUYA 109 (1979)
国立西洋美術館本館(1959)
新有楽町ビル(1967)
新宿三井ビル(1974)
元麻布ヒルズフォレストタワー(2002)
NECスーパータワー(1990)
浅草文化観光センター(2012)
銀座和光ビル(1932)
国際連合大学本部施設(1992)
聖路加タワー(1994)
伊藤忠商事東京本社ビル(1980)
パレスサイドビル(1966)
DNタワー21(旧第一生命館)19381995
丸の内ビルディング2002
東京文化会館(1961)
東京海上日動ビル本館(1974)
他にもまだまだあって、写真を探すのも面倒になってきたので、この辺にしておく。
多数のビルが紹介されているなかで、あの?中銀カプセルタワービル(1972)は、なぜか、紹介されていないのは、ちょっと残念だった。