東海道新幹線 沿線の不思議と謎/栗原 景

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東海道新幹線 沿線の不思議と謎
実業之日本社 (2020/2/3)
栗原 景

今後年末年始や5月の大型連休などでは、東海道新幹線のぞみの全列車で自由席の提供をやめて、指定席のみで運行することになった。

東海道新幹線は来年で開業60周年を迎えるが、その旺盛な需要にこたえるため、日々変身や進化を遂げている。

そんな東海道新幹線やその沿線など、関連するあらゆる話題を紹介しているのが本書だ。

東海道新幹線は、コロナ禍移行出張がなくなってしまったこともあって、最近はあまり利用する機会が減ってしまったが、よく利用してきた。

何気なく利用してきたし、もともといろいろ興味を持ってるから、それなりに知ってることも多いつもりだったが、本書では初めて知ったことも多かった。

戦前の弾丸列車計画が元になっていることは有名な話だが、ルートについては、かなりの紆余曲折があったようだ。

当初起点は東京駅ではなく、代々木公園付近が候補に挙がっていたことや、武蔵小杉駅付近の急カーブ、浜松駅や関ヶ原付近のルート選定など、さまざまな興味深い背景が紹介されていた。

歴史に正解や不正解はないけど、いずれも、極めて短期間で建設しなくてはいけなかったことが、現在の東海道新幹線を形作っていることがよくわかる。

新横浜駅の北口と南口で極端に状態が異なる理由、静岡県が東西に長い理由や、餃子やウナギなといった、直接はそのもの新幹線とは関係ないが、あらゆる“沿線”の話が出てて、興味は尽きない。

Posted by ろん