7118 霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展
そごう美術館で開催中の「霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展」を鑑賞。
木と金属を素材した、さまざまな生きものをモチーフにした作品を作り続けている。
大事なのは、作品が生きていて、「気配」を帯びること。
…ということを信条としているように、彼の彫刻は、“霊気”みたいなものを帯びている。
展示される空気や光の具合のせいか、どこか神秘的でもある。
こんな角のある狼とか象なんていないが、リアルに作り込まれているために、実際に存在してもおかしくない気もしてしまう。
そして、後半に登場するたくさんの犬たち。
こちらは、殺処分ゼロを目指し活動している熊本市動物愛護センターを取材して作った作品だそうで、こちらは、現実に存在する動物たちだ。
存在しない動物と暦然と存在する動物が、同じように彫刻として同じ場に居合わせるという、このギャップがなんとも不思議な気がした。
他にもいろいろと気になる作品はあった。
”空想の薬”のコーナーは、その”妄想ぶり”がおもしろかったが、いくつかあったなかで、そのネーミングから親近感を覚えたのがこちら。
龍乃角粉
ラベルのごとく、龍の角を粉に挽いたという古来より伝わる秘薬。中国の深く高い山の頂にのみ 存在すると言われる秘薬が、 まさか近所の薬局で入手できるとは。 和名「龍角・・・」。
そして、最後の作品。
気付かない人もいるんじゃないかと思うくらい、かなり足元のところに展示されている作品。
こちらは、猫に狙われているねずみ。