6448 ブダペスト国立工芸美術館名品展
実は先週行こうと思っていたのは、パナソニック汐留美術館で開催中の「ブダペスト国立工芸美術館名品展 」だった。
今日、あらためて行くことにした。
ジャポニスムやアール・ヌーヴォー、アール・デコは、自分にとっても興味のある分野で、日本と西洋のつながりを見るのは、とても興味深い。
本展の解説にもあったが、西洋での高く評価されるのは「陶器を覆う釉薬や顔料は一つひとつの装飾に合わせて配合し、完璧な仕上がりとなった作品」で、東洋では「予期せぬ事態や偶発性に自由な創作の余地」を残してあるほうが評価されたという。
西洋では、かつては動物や昆虫などがデザインの主役になるということもあまりなかったようだし、シンメトリーが基本の西洋に対して、日本は、あえてなのか、たまたまなのか、こだわらなかった…など、宗教的にも西洋とは無縁だった日本人の感性から生まれるさまざまな作品は、西洋人にとっては相当衝撃だったに違いない。
本展で紹介された作品は、いずれも西洋で作られたものばかりだが、解説がなかったら、日本から輸出されたものではないかと誤解してしまいそうなほど、日本のもののように見えた作品もあった。
花器や食器という限られたサイズのなかで、植物や昆虫たちがいきいきと再現されているが、食器にデザインされた昆虫などはリアルすぎて、食事のときに出てきたらびっくりされてしまうのではないかと思うのもあった。
技法などの解説もあったが、もうちょっとわかりやすい内容になってると、より興味が持てたような気がする。
最近は、写真撮影が許可される場所を設けることが増えてきたし、以前より厳しい、パナソニック汐留美術館でも、そうした場所を設けることもある。
しかし今回は、なんと”スライドだけ”で、そのスライドで表示されているのは、ブタペストの街並みやブダペスト国立工芸美術館で、今回の展示作品にかかわるような写真は一切撮らせないという強い意志?を感じた。
まぁそれも仕方ないけれど…。