6392 東京オリンピックが終わって…
東京オリンピックの閉会式を見た。
いろいろな見方はあるだろうけど、なんだか開会式以上に統一感がない気がした。
どれだけコストをかけたのかわからないが、もうちょっとなんとかならなかっただろうか…と思ってしまった。
閉会式に合わせて3連休となったが、あちこち外出できるわけでもなく、家にいるしかなかった。
その時間を利用して、片付けをしていたら、こんなもの出てきた。
東京オリンピック招致のPRパンフレットだ。
このパンフレットを手にしたころは招致賛成だったから、今となっては少し苦々しい思いもある。
今回の東京オリンピック開催までに、2016年開催と2020年開催に向けて、2回の招致活動を行っている。
つまり、2016年開催に向けての活動は失敗し、2020年開催に成功したことで今日があるわけだが、こういう資料があると、招致することだけが目的であり、掲げられていた理念は、潔いほど無視されていることがよくわかる。
2016年のPRパンフレットには、こんなことが書かれている。
●東日本大震災からの復興を目指す日本にとって明確な目標と団結をもたらすオリンピック・パラリンピック
●東日本大震災に対して支援をいただいている世界中の人々へ感謝の気持ちを示すオリンピック・パラリンピック
●次代を担う子供や若者に日本人としての誇りや希望をもたらすオリンピック・パラリンピック
●日本全体への経済波及効果で日本を元気にするオリンピック・パラリンピック
一経済波及効果:約2兆9,600億円(都:約1兆6,700億円、その他地域:約1兆2,900億円)
雇用誘発数:約152,000人(都:約84,000人、その他地域:約68,000人)
新型コロナウイルス感染拡大のことがあるから、この通りいかないのは当然のことではあるが、こうした理念を事実上“無視”されたという事実は、きちんと認識すべきことだと思う。
そして、数々起きた諸問題について、きちんと説明すべきと思うが、間違いなく、誰も説明せず、誰も責任を取らず、うやむやになってしまうことになるだろう。
特に政治の世界では顕著だが、オリンピックにおいても、ここ最近「責任者が責任を取らないでいい」ことがまかり通っているから、規律は乱れっぱなしだ。