6391 事件よりもっと怖いのは…
小田急線の車内で刃物を振りまわし10人刺傷した事件で、犯人は「誰でもよかった」と供述しているという。
またか…とは思うが、具体的な対策が何かあるかと考えても、ちょっと思いつかない。
犯罪を犯した者に厳罰を加えると法律で決めたところで、それが怖いからと犯罪を犯さなくなることはあり得ないし、電車に乗るたびにひとりひとりの手荷物検査したとしても、それをかいくぐってくるのは容易に想像がつく。
実際、今回も犯行場所を冷静に考えて、それを実行に移していることがわかったわかった。
「快速急行は乗客が途中で降りられない。逃げ場もなく大量に殺せると思った」と供述している。
たしかに、反抗の行われた区間の快速急行は、登戸を発車すると下北沢まで停車しない。
ごくごく身近なところが、実は、こうした犯罪から逃れられない“密室空間”であったということに気付かされた。
当然ながら、この社会では、刃物を振り回す人物がいることを前提としていない。
今回の事件では、なぜか、サラダ油を撒いて火をつけようとして失敗しているが、これがもし、容易に火がつくガソリンなどだったら…と思うとゾッとする。
そして何より何が怖いって、次の犯罪のヒントを知らしめてしまったということだ。