5941 貝の建築学

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東京大学総合研究博物館小石川分館/建築ミュージアム
東京大学総合研究博物館小石川分館/建築ミュージアム

東京大学総合研究博物館小石川分館/建築ミュージアムで、「貝の建築学」という企画展を開催しているということで行ってきた。

ずいぶん以前に、同じ敷地にある小石川植物園に寄ったことがあったが、そのころはそういった施設はなかったな…と思ったら、2013年12月に「建築ミュージアム」としてリニューアルオープンした…ということだった。


貝の建築学
貝の建築学

最初、建築ミュージアムで“貝”?と思ったが、貝はみずから貝殻を作って、その中で暮らしていることから、貝殻は貝の“建築物”と見なすことができる…と、紹介があった。

なるほど、その構造を見ることは、まさに、建築ミュージアムでの企画展にふさわしい題材とも言えるのだ。

冒頭の解説によれば、貝殻の成長は、大きく2つの成長様式に分けられるという。

「等角螺旋」螺旋の中心に対して殻がそのまま拡大する成長様式
「付加成長」できあがった部分の形や大きさはそのままに、殻成分を追加して拡大する成長様式

特に、後者の成長様式は、屋根や壁を継ぎ足しながら建物を拡張する建築方式に似ている。


展示ケースがらせん状
展示ケースがらせん状

展示ケースが、巻貝のように配置されていて、端から流れるように最後まで鑑賞することができるようになっている。

貝そのものの複雑な形にも目を惹かれるが、切断された内部構造も、かなり“凝って”いる。

なぜ、わざわぜこんな複雑な形になったのだろう?…と興味をそそられる貝も多い。

あと気になったのは名前。

〇〇カイ…みたいなものは、それほど多くなく、ハラダカラ、ヤクシマダカラ、ジャノメダカラ…といった「〇〇タカラ」とか、ナスミノムシ、シワミノムシ…といった「〇〇ミノムシ」、「ウミウサギ」とか「トウコオロギ」「イトグルマ」「ブランデーガイ」といった変わった名前の貝がたくさんあって、由来を想像してみるのも楽しかった。

ジックリ見ると面白い
ジックリ見ると面白い
名前も面白い
名前も面白い


とても面白い展示だったが、なぜこのような形になっているのか…といった話も教えて欲しかった。

1階と2階の一部は、建築ミュージアムということで、主に建築模型の展示があって、これはこれで興味深い。

1階は常設展示?
1階は常設展示?
なぜか隕石の展示も…
なぜか隕石の展示も…


なぜか隕石など、建築とあまり関係ないような展示もあったが、あとで調べてみたら、これらは、かつての企画展示でやっぱり建築とのかかわりがあるものらしい。

ただどれも基本的に詳細な解説はないのはちょっと残念だった。

Posted by ろん