4550 中之条ビエンナーレ(四万・沢渡・伊勢町エリア)
中之条町滞在最終日。
今日中に残るすべての作品を鑑賞するため、全体的にちょっと慌ただしい感じになる。
まず鑑賞したのが、四万温泉街を貫く狭い道路に建つ民家。
すぐ目の前を流れる四万川は、まるで時間が止まったかのようにいつも同じように流れているが、一方、四万の民家は、人が住まなくなるとすぐにダメになるのだという。隣り合う2つの時間。
部屋に響いていたのは、アンテナの付いていないテレビから出る音をスピーカーで大きくしている音だった。

「31 旧スナック」 四万温泉が、温泉街として栄えていた当時は、こうしたスナックも繁盛していたのだろう。

車がすれ違うのもやっとの幅しかない道路に沿って、温泉宿や店舗、住宅などが立ち並んでいる。
展示会場のひとつ「第三倉庫」は、家と家の間の路地を抜けた崖の中腹にある。
かなり古そうな建物の中を覗くと、内部は完全に崩壊している感じだった。もちろんこれも作品なんだろうけど、自分なりの解釈というか、理解は難しかった。

四万温泉エリア最大の展示会場、旧第三小学校へ。ここも急坂を上がった山の中腹にある。
1935年(昭和10年)建築で歴史を感じさせる。天井がかなり高く、開放感がある。

やはり、古い教室を生かした作品は多いし、そういった作品の方が、より印象に残っているような気がする。


卓球台の下になにかがいる…。近づいてみてみると、舌を出した子どもの人形だった。その表情は、ちょっとギョッとする。

誰もいない教室に真っ白い机と椅子が円を囲んでいたり…床一面に米が敷き詰められ頭上には割り箸がびっしりと並んでいたり…

体育館にはちょっと懐かしい学校の備品が並び、暗幕で光が遮断された音楽室には、自転車がうずたかく積まれていたり…と、意表を突く作品が多数展示されていた。

小学校を出て、温泉街の奥の方まで足を伸ばす。
四万温泉エリアの他の展示会場も鑑賞

四万温泉エリアを出て、見切れていなかった、沢渡エリアに向かう。まずは、展示会場のひとつ、丸伊製材へ。
ピンホールカメラのように、壁の穴を通して外の景色が見られる。たまたま乗ってきた自分のレンタカーが写っていた。

次の会場である「蛇野」は、案内がなければ、とても会場には思えないような雰囲気だった。

お寿司屋さんだったけど、、ぐんまちゃんが描かれた牛肉のピリ辛丼をいただく。
このお店も展示作品があった。

写真には写ってないけど、今日は、土曜日ということもあって、小さな子どもも多かった。
この酒造工場がいつまで使われていたのかわからないが、よく、ここまで転用されたり、取り壊されることなく残り続けているものだと、感心した。
ちょっとギョッとする作品や…


店の奥に並んでいた古い商品が、どれも懐かしい感じがした。

その閉ざされたシャッターの裏で、「夢」についてのインスタレーションを制作した…という。

展示は17時までだったので、最後は少し駆け足になってしまったが、無事、スタンプラリーは、コンプリートすることができた。
3日間、かなり楽しめたが、ガイドブックは必携だったと、振り返ってみると思った。
