4462 さよならPassenger、さよならMemoria

鉄道

ときどき、記事や写真で、東武東上線のことを取り上げるのは、単に鉄道趣味からくるだけではなく、東上線が、いまも両親が住み、一番多感な時期を過ごした"ふるさと"に向かう路線だからだろう。

以前、東上線池袋駅の発車メロディー(1・2番線Passenger、3・4番線Memoria)が気に入っているという話を書いたが、この発車メロディーが、今週日曜日の始発電車から変更されてしまった。

新しい発車メロディは…

1・2番線-「ケッヘル K.136より第一楽章アレグロ(モーツァルト)」
3・4番線-「アイネ・クライネ・ナハトムジークより第三楽章メヌエット(モーツァルト)」
5番線-「交響曲第6番『田園』より第一楽章アレグロ・マ・ノン・トロッポ(ベートーヴェン)」

見送られた感…なし…実際、どんな感じに変わったのか、所用で実家に帰るときに聴いてみた。

いずれも、誰もが知ってる名曲ばかりだった。

しかし…。

しばらくすれば慣れるのだろうけど、違和感というか、 ある種の「落ち着かなさ」を感じた。

「出発する」という感じがしないのだ。

そもそも、今回クラシック音楽に変更された理由が…

「東京芸術劇場など、多くの芸術文化資源がある芸術文化創造都市“池袋”の玄関口である駅にふさわしい、芸術文化振興の試みとして実施するものです」

…ということらしい。

でも、いくら、東京芸術劇場があるからといって、クラシック音楽にすることもないのになぁ…と思った。

クラシックの名曲にしたことで、むしろ、これまであった個性が失われてしまった感じすらする。

そして、クラシックはあくまでクラシックだし、曲の一部を切り出して、発車の合図にする…というのはなじまない気もした。

プレスリリースによれば「流麗なクラシック音楽のイメージを損なわないよう、アレンジ等は行わず原曲を再現することに努め… 」とあったので、よけいそう感じたのかもしれない。

お気に入りだった、東上線池袋駅発車メロディ…もう聴けないんだ…と思うと、ちょっと悲しくなった。

さよならPassenger、さよならMemoria。

Posted by ろん