4333 伊豆急うろうろ
宿泊先が伊豆急行の今井浜海岸駅に近かったということで、せっかくなので?始発電車に乗って、散歩に行ってみることにした。
今井浜海岸駅の一番列車は、5時56分発。

伊豆稲取、片瀬白田、伊豆熱川…と、駅に着くたびに少しずつ乗客は増えていった。
いつまでも乗っているわけにはいかないので、伊豆北川駅で下車。6時11分。
この駅で、下り電車を待つ。
空が少しずつ明るくなるのにつれて、目の前に広がる海の色が漆黒から、濃紺へと変化していった。
折り返しの伊豆急下田行きを待つ。
下りの1番列車は、伊豆北川駅に6時18分に発車し、ついさっき乗ってきたところ戻る。
下田の水仙まつりには、今日このあと行く予定。
あまり車内広告は多くないが、「花半島」という沿線の光景を紹介する広告を見て、たしかに伊豆半島は、すごく花に彩られているというのを感じた。


そう多くない広告で、この広告が気になった。
電気工事の広告らしいのだけど、妙に軽い。
どれだけの広告効果が期待できるんだろう…?

最初に乗った上り列車と違って、下り列車はあまり乗客はいなかったが、伊豆稲取駅で比較的大量乗車…といっても10数人程度だけど。

今井浜海岸を過ぎ、河津を過ぎて、稲梓で下車。6時41分。
稲梓駅は、一部では「秘境駅」とも言われているようで、たしかに、そう言われるのもわかるような雰囲気。

下車したのは僕一人だった。
おそらく伊豆急線で、50年前の開業時と、もっとも変わらない状態を保っている駅と思われる。


稲梓在住の方が描いたという絵本があるようだ。
持ちださないで…ってことは、ここに置かれているのだと思ってよく見ると、なぜかタウンページだった。
なぜ、よりにもよって、タウンページ…。

秘境駅といっても、駅を出たところからは、数件の民家も見えるから、それほど「秘境感」はない。
けれど、駅を利用するためには階段を上らないとダメだとか、ひっそりとした駅舎の雰囲気は、いい感じだ。

50年前と、ほとんど変わらないようだが、Suicaの簡易読み取り機は、僅かな変化かもしれない。

滞在時間は9分しかなかったが、ふたたび宿に戻るため、上り列車に乗車する。

河津駅へ到着寸前、東の空が焼けるような赤い太陽が見えた。

無事、稲梓6時50分発の列車で、今井浜海岸駅へ戻った。
チェックアウト後、ふたたび今井浜海岸駅へ。
ここから下り方面、伊豆急下田に向かう。

やってきたのは、普通列車として運転されていた、アルファリゾート21という車両。

もちろんここも特別料金なしで乗車できる。
最前部には、列車を借り切って結婚披露宴やパーティーが行われたことを示すプレートが貼られていたが、思い思いに貼り付けてるのか、バラバラなのが気になた。

伊豆急下田駅は、終着駅らしく頭端式ホームになっている。
さまざま車両がやってきて、駅も華やかな感じだ。

伊豆からの帰り、止まっていた伊豆急のリゾート21も、登場から結構経つが、いまでも乗りたいと思わせる車両だし、ふだんは、特別料金不要の普通列車として走っているのもすごい。

鉄道趣味的にも伊豆急は好きな鉄道会社のひとつだが、どうしても気に入らないのが、1つだけある。
それはクレジットカード決済を頑なに拒んでいるということ。
海外からの旅行客をいかに取り込むかが、観光地にとっては最大の課題であるにも関われらず、クレジットカード決済ができないというのは、いかがなものだろうか?
