5335 誰のための愛称なのだろう?
明日小田急線でダイヤ改正が行われ、本格的な複々線を活用した運行が始まる。
これにより抜本的なスピードアップが計画され、利便性が向上する。
沿線住民でもないし、利用するのも、ごくたまに箱根に行くときくらいしかないが、それでも、大いに期待したいし、楽しみであった。
ただ、唯一残念なことがある。
新宿と御殿場を結ぶ特急の愛称を「あさぎり」から「ふじさん」(英語名:Mt.Fuji)に変更するというところだ。
その理由が「富士山方面へダイレクトな運行をわかりやすく、また、増加する訪日外国人旅行者にも移動手段として選択いただけるように」という。
これを見て、またか…と思ってしまった。
訪日外国人旅行者…たしかに、御殿場から見る富士山は美しいが、登山道としても難易度は他のルートと比べて格段に高く、バスや車で行ける五合目も、吉田口と比べると、かなり寂しい感じだ。
そもそも富士山を目指す日本人だって御殿場から行く人は稀なのに、何も知らない外国人観光客が「ふじさん」のという名前だったら、かえって戸惑うのではないだろうか?
もとの「あさぎり」は、1959年(昭和34年)の運行開始時から付けられていた伝統ある愛称だ。
それをあっさり変えてしまうなんて、いったい誰のための愛称なのだろう? なんだか、ちょっと残念。