4083 春季皇居乾通り一般公開
今朝まで断続的に降っていた雨は上がったものの、ひんやりとした空気に包まれた朝。
僕は昨日と同じ場所に向かっていた。
あまりの混雑に断念した春季皇居乾通り一般公開に、今日出直してきたのだ。
時刻は午前8時を回ったところ。
さすがに駅周辺から皇居外苑付近は静かだった。
昨日霞んで見えたカラーコーンのところまでやってきた。
昨日は、ここが人で埋まってたわけで、やはりとんでもない人数だったことを実感する。
待機場所に着くと、大きく4つの仕切りに分けられ、一番右端のところに並ぶ。年齢層は意外と比較的幅広い。
本来10時開門のところ、昨日は9時30分だったらしいので、今日はどうなるだろうと思ったが、9時10分くらいになって、行列が動き始めた。
白いテントが現れ、ここで手荷物検査。警察官が中身をざっとチェック。そして、次のテントでは、金属探知機を使ったボディチェック。
セキュリティチェックが終わって、そのまま進んでいくのかと思ったら、平川門の前で行列はいったん止まった。
9時30分になってふたたび行列が動き始めた。開門は昨日と同じだったようだ。
「できるだけ立ち止まらないように」とか「一方通行のため戻らないように」といった呼びかけが、拡声器を通じて、ひっきりなしに聞こえてくる。
誰もが、被写体を求めて、写真を撮りまくっている。
公開されていない山下通りは、道の端から写真を撮るだけ。満開のころだったら綺麗だっただろう。
さらに行くと、途中に「水飲所」とあった。
ちょっと特別の何かかな?と思ったら、警察の拡声器で「東京都水道局の水道水です!」とあって、僕と同じように思ってたらしい人たちから笑いが漏れた。
ところどころで、監視カメラが乾通りを歩く人たちを写していた。ときどき、このカメラが首を振って動いていたのが、ちょっとおどろおどろしい気がした。
桜はかなり散ってしまったが、それでも残った桜の花が、風に乗って舞うと、それはとても綺麗だった。
道灌堀と呼ばれるところまでやって来た。
色の濃い八重桜はけっこう残っていたので、このあたりが一番見応えがあった。
混雑のため、すべて一方通行で歩いてきたが、ここで、このまままっすぐ進む乾門方面のルートと、右手に曲がって皇居東御苑に抜けるルートを選んで進む。
そろそろゴールの乾門が近づいてきた。右側には乾濠を挟んで、天守台の石垣が見えた。ここに天守台が建っていたら、すごい景色だっただろうなぁ…と、見物客同士で話をしていたが、ほんとそう思う。
なにやらみんなで写真を撮ってたのでなんだろうと見てみたら、消防車だった。皇宮警察は、消防の業務も担っているとは知らなかった。
乾門に掛けては、緩やかな上り坂。だから振り返ると、こちらに向かってくる人のすごさに圧倒される。
1時間あまり並んで、30分ちょっとの通り抜けではあったが、ふだんは見られないところなので、なんてことない景色でも新鮮に見えた。
でも、桜もだいぶ散ってしまい、印象に残ったのは、とにかく人が多かったということだった。
この秋も実施の予定だけど、チャンスがあれば行ってみようかなぁ…。