3949 旧東京第二陸軍造兵廠の建物見学

建築・都市

毎年この時期に開催される、東京文化財ウィーク

この期間、都内のあちこちで、ふだんあまり見ることのできない、文化財が公開される。

気づいたときには終わっていることが多いが、今回は忘れずに、行くことができた。

向かった先は、JR埼京線十条駅にほど近い、東京家政大学。

こういった機会でもないと女子大なんて入ることがない。

まぁ、入ったところで、何があるというものでもないけど…。

かつてこの付近一帯は、東京第二陸軍造兵廠があって、火薬工場の建物が多数並んでいたという。

その後、ほとんどが取り壊されたものの、わずかに残った当時の建物が、東京都板橋区の登録有形文化財に指定されているという。

一番大きな門から入ったが、肝心の場所がわからなかった。案内のポスターでもあるかと思ったら、そういったものもない。

仕方なく守衛に聞いてみるが、詳しくはわからず、反対側の門に行ってくれと言う。

なぜイベントのことを知らないのだろうと思いつつ、もらった地図を片手に案内された場所に向かう。

すると、通用口のような小さな門の前に、ボランティアらしき人がいた。

解説のガイドのようだ。

このあたりは、昔、陸軍の火薬工場があったところで、戦後払い下げられ大学が移転してきたという。

内部の見学ができるのかと尋ねたら、3つある建物のうち、もっとも大きな建物は、現在女子寮となっていて外観も見学できず、もう一棟は外観のみ、もう一棟は別のイベントをやっているが内部は勝手に見ていっていいという。

一応解説をしてもらったのだけど、その内容は、パンフレットに記載されている程度で、ちょっと物足りなかった。

せっかく来たので、内部を見られるという建物に向かう。

たしかに全然違うイベントをやっていたが、中を覗き込むと、屋根を支えるトラス構造の骨組みが特徴的だった。

建物前に文化財としての解説板があったが、それを気にとめる人はいないようだった。

せっかくなので、もう1棟も外から見学。

それにしても、なぜ、事実上の正面口ともいえる十条門ではなく、裏口みたいな板橋門にガイドがいたのか?

地図を見たらすぐにわかった。

文化財の指定も、イベントも、あくまで板橋区内のものだから、このようなことになっているのだ。

でも、そんな杓子定規な対応でなく、協同して企画するようなことはできなかったのだろうか?

今日は、真夜中に地震で目が覚め、午前中は台風の影響で強い雨に見舞われたが、昼過ぎくらいからようやく雨が上がった。

ただ気温は上がらず、かなり肌寒かった。

見掛けた猫もなんだか寒そうだった。

Posted by ろん