3825 大砲で打つ核実験

歴史・地理,社会・政治・事件

核兵器に関する本を読んでから、インターネットで、関連する情報をいろいろ調べていたら、とても気になる映像を見つけた。

それは、大砲と遠くに見えるキノコ雲の写真だ。

核兵器というのは、航空機やロケット(ミサイル)によって射出されるものだと思っていた。

だから、この写真を見ても、単に核実験と並行して地上戦を想定した訓練が同時に行われているように見えた。

しかし、これは、実は右に見える大砲で、原爆そのもの(核砲弾)を発射する実験(1953 年)の映像だったのだ。

僕が知らなかっただけなのかもしれないが、妙にショックを受けた気がした。

航空機やミサイルなどで遠く離れたところから敵を討つというのはわかるが、たった数十キロしか離れてないところから、大砲を使って、広島に落とされた原爆と同程度の威力を持つ原爆を打ち込むなんて。

その戦場にいる味方をも相当な危険にさらすことにもなるのに、どう考えても理解できなかった。正気の沙汰とは思えなかった。(修正済み)

相手が壊滅すれば反撃のしようがないが、これをきっかけに、同様に反撃されたなら、もう一巻の終わりだ。

もっとも、考えてみれば、冷戦下のアメリカとソ連が、地球上の生物を何十回も死滅させることができる核兵器を保有していたということ自体、狂気の沙汰ではないのだけど。

なお、こういった実際に核砲弾による核実験は、これが最初で最後だったという。

Posted by ろん