3213 どうにもならない事情
出掛けた先の賑やかな商店街の一角に、静まりかえっていた場所があった。
閉店した某ファーストフード店だった。
不景気でつぶれちゃったんだな…と思って、貼り紙をよく見てみたら…
「FC本部の強制により営業を残念ながら終了させられました」
とあった。
その隣には、大きな手書きの貼り紙があった。そこには、
「私たちにはどうにもならない事情により、3月31日をもちまして本当に残念ながら閉店することとなってしまいました」
これらの貼り紙からは、お客様に対する感謝の気持ちと、従業員たちの相当な無念さが、とても強く感じさせられた。
いったい何があったというのだろう? きっと言いたくて言えない事情があるのだろう。
めったに来ないところなので、このお店は一度も利用したこともないし、そもそもここにお店があったこと自体も、ほとんど記憶がなかったのだけれど、なんだかとても気になった。