3036 大地の芸術祭2010夏 鑑賞3日目

芸術・デザイン

鑑賞3日目。

東京23区よりも広い地域を見て回るには、やはり3日じゃ足りないが、この暑さと慣れない車の運転で、これ以上回るのは、ちょっとしんどいかも。

[223 越後松之山「森の学校」キョロロ] 鋼鉄製の建造物。錆で建物全体が鈍い光を放っている。高さ36mの塔がよく目立つ。

[223 大地、水、宇宙] タワーの頂上にある展望台まで階段が続いている。その階段を上っていく間に、青色LEDの筋が何本も走る。これは、一秒間に200以上も貫通している宇宙線を可視化したものらしい。蒸し風呂のような暑さの中、展望台まで上がってみると、そこは、窓の開かない構造の展望台で、巨大な窓が夏の光を集めて、温室のような状態になっていた。

[223 キョロロのTin-Kin-Pin――音の泉] タワーの地下に水槽があり、そこに落ちる湧き水の水滴の音が響いていた。暑いタワーにあって、この音はとても涼しげだ。

[240 夢の家] 夢のような家…ではなく、夢の家。まさに夢を見るためにある家のことだ。赤、青、緑、紫の部屋で作家デザインのパジャマで眠り、翌朝、見た夢を書き残す。その日記は、将来「夢の本」として出版?されるらしい。宿泊予約はこちら

係の人の話では、作家デザインのパジャマは、着ていると暑いため夏は着用しないようだ。まるで赤レンジャー、青レンジャー…みたいな感じ。外国人作家には分からないだろうけど。

寝袋で寝るそうなので、そうした寝方に慣れていないと、寝苦しそうだ。日記を見ると、やはり、寝られなくて夢どころじゃなかった…という人が少なくなかった。建物が古く天井があいていることもあって、隣の人のいびきがうるさかったという人も多かった。アートを体感するのも大変だ。

[241 エリクシール/不老不死の薬] 

[242 収穫の家 ・ 米との対話] 

[098 カモシカの家族] 

[099 再生] 

[096 森] 津南地域で集めた7000本の鉛筆が、まるで森のように密集している。この森は窓の向こうの本物の森につながっている。いくつ鉛筆が倒れてしまっていたが、これを直すのは容易ではなさそう。

[095 0121-1110=109061] 

[094 ドラゴン現代美術館] 中国福建省の登り窯を移築したそうだが、このときいちばん気になったのは、作品でなく草むらの中に落としてしまった、スタンプのキャップだった。ほとんどのスタンプからキャップだけ消えてしまったのもわかる気がする。必死で探してようやく見つけた。

[093 かささぎたちの家] 

[091 時を越える旅] 

[090 津南のためのインスタレーション―つながり― ] 元織物工場だったところを改装して、アート作品が作られた。外観は、何の改装もされていないが、建物の中に入ると、かなり不思議な光景が広がる。作品の一番奥には、無数の針金ハンガーが2階から滝のように落ちてきている。遠くから見たとき、最初、これがなんだか分からなかった。

津南地域の人たちから集められた服に明かりが灯されている。雪深い地域における太陽の日差しは何物にも代え難い…はずだが、今年はどうしようもなく暑い…

津南に住む人たちが、日頃の悩みや困っていること、誰かに聞いてみたいことを、あたかも風鈴のような瓶に入れてつり下げる。それに訪れた観光客が答えや意見を書いて、瓶に入れる…そんなプロジェクトが行われていた。

もちろん、どんな質問に答えてもいい。

僕が選んだ質問のひとつは、「今、いちばん欲しい物は何ですか?」という問い。

僕の答え「夢とか希望です。今のうちに見つけておいてください」と質問をくれた13歳女子にメッセージを送った。

[089 土中にて] 

[117 遠くと出会う場所] 

[111 妻有で育つ木] プランターごと吊り下げられた木は、人間と自然との関係を表しているそうだ。人々の日常生活を維持するためには、この木を世話するように容易ではなく多くの手間が必要になる。そして、もしこの光景が異様に見えるのであれば、それは自分たちの日常生活そのものも同じではないか?という問いかけだ。

これには考えさせられた。

[110 いちばん長い川] 

[031 再構築] 数え切れないほどの丸い鏡に覆われた小屋。この鏡はすべて作者が自分で削りだしたらしい。鏡で覆われているというと、やたらと目立つかと思いきや、周囲の色を反射してむしろ溶け込んで見える。

[126 LIKE SWIMMING] 

[131 うつすいえ] 大学生たちによって作られたセミナーハウス。天井からはむたくさんの光ファイバーがぶら下がっている。まるで星空を見るよう。床もガラスになっているから、天井からの光を反射して、床にも星が広がる感じ。2階に上がると、それらがまるで流れ星のようにも見える。

建物の管理も、おそらくこのプロジェクトに携わった大学生たちが行っているようだが、ちょっと時間をもてあまし気味に見えた。

カフェにもなっていて、メニューも手渡されたけど、時間がなかったので、見学だけということで遠慮させてもらう。

[132 清津峡トンネル美術館] 清津峡を観光するためのトンネル、清津峡渓谷トンネルの中にある美術館。トンネルの全長は750mあるそうだが、この作品はトンネルの入口からすぐのところにある。作業用のトンネルを転用したためか、メインのトンネルとは別の方向に延びているトンネルだ。“美術館”といっても、一般的なそれとはちょっと違っていて、あくまでこれ全体がひとつの“作品”という感じ。


今日走った距離、82.1km。このあと、ちょっとした事件が発覚するのだが、続きはこちら

Posted by ろん