すごい空の見つけかた/武田 康男
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すごい空の見つけかた 武田 康男 草思社 2008-12 |
幼いころから空を見るのはとても好きだ。
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ふだんから空を見ているが、旅をしたときも、必ず一度は意識的に空を見上げる。そして、気に入った空を見つけたときは写真に撮っている。
そして、ときどき誰かに教えたいくらいの、おもしろい雲やすごい空を見つけることがある。でも、これまでの経験則上、なぜか、その空がすごければすごいほど、そういうときに限って、カメラを持っていなかったり、写真を撮る余裕がないことも多いのだ。そして、あらためて写真を撮ろうとしたときには、もう空の様子はすっかり変わってしまっているのだ。まるで、夢か幻を見たかのように。
この本では、太陽と雲が織りなす“すごい空”ばかり約40種類紹介している。これを見ていると、月並みな表現ではあるが、「地球は生きている」と思わずにはいられない。
しかも人里離れた山地とか、海外といった場所ばかりでなく、千葉とか茨城といった、比較的身近な場所で撮られた写真も多い。すごい空を見つけるには、堅苦しい作法なんていらない。わざわざ遠くに出掛けなくても、ただ外に出て空を見上げるだけでいいのだ。
見開きの左に空の写真、右に解説という体裁。こうした雲ができる仕組みの解説や、見つけ方なども紹介している。とても丁寧な文章で好感が持てるが、いかんせん文字ばかりなので、わかりにくい人も多いだろう。可能であれば、体裁にこだわらず、もうちょっと図解されているとわかりやすいと思った。