2399 発表
お昼のコンビニはとても混雑している。
商品を選ぶ人はもちろん、レジに並ぶ行列も長くなるし、お弁当を温めてもらうの人たちもいて、お店全体が人でごった返している感じだ。
そんななか、際だって聞こえてくる大きな声。
「スペシャル洋風弁当でお待ちのかたぁー」
お弁当を受け取る人と目が合って、ふとなにげなく思う。「あーこの人はこれから、スペシャル洋風弁当を食べるんだ」…と。続いて、聞こえてくる声。
「満腹のり弁当でお待ちのかたぁー」
意外と小柄な人が、お弁当を受け取っていると「よくそんなに食べられるね…満腹ってお腹すいてんのかな？」と、限りなくどうでもいいことを思ってしまう。以前「牛肉番長」という名前のお弁当が売られていたことがあった。このお弁当を待ったときは、なんて呼ばれていたかわからないが、やはり、
「牛肉番長でお待ちのかたぁー」
と叫ばれていたのだろうか？番長と呼べないような人が取りに来たら、さぞかし楽しいだろう…って、これまたかなりどうでもいいことだ。
いずれにしても、こうした何気ないレジでのやりとりは、その人がこれからお昼に何を食べるのかを発表されるのに等しいことで、実はかなり特異な状況とも言える。
まぁ僕は気にしないけど、気にする人はちょっと恥ずかしいかもしれない。混雑している店内では仕方がないのかもしれないが、何かうまい方法はないものだろうか？