探偵ガリレオ/東野 圭吾
探偵ガリレオ (文春文庫) 東野 圭吾 文藝春秋 2002-02-10 |
何度も書くが、ほとんど本は買うことはなく、9割方は図書館で借りる。残りの1割は知人から借りる。いつも会社の後ろの席に座ってるパンダさんから借りるのだけど、今回は初めて隣の席に座っている、ばーばもじゃるまる さんから貸してもらう。ありがとうございました。
この作品が、いわゆる月9として放送されると知ったのは、ちょうど読み始めたばかりのころだった。これまでにあまりみたことのないタイプの小説で、一気に読み通してしまった。
高校は理系クラスを選択するくらいなので、科学に対してはあまり抵抗がない。もっとも大学は経営学部に進学してしまう程度の理系だけど。
話がずれた。
科学がミステリーの鍵を握る一話完結の小説5編が収録されていて、著者の東野圭吾が俳優佐野史郎をイメージしたという大学助教授湯川学と警視庁捜査一課草薙俊平の2人が、難事件を解決していくお話。
ネタバレにならないよう詳しくは書かないけど、最初の2編は、事件発生直後からなんとなくトリックが読めてしまった。事件が起こる前提条件がちょっと強引過ぎる気がしてならなかった。「んなこと、あり得ないだろう」…なんてツッコミを入れながら読んでしまったが、読み進めていくうち、そんなツッコミは野暮なんじゃないかなんて思えてきた。
あくまで小説なのだ。純粋に科学の楽しさや面白さを感じるくらいが、この物語を楽しむにはちょうど良いのかもしれない。
この小説の登場する街全体が、まるで巨大な理科実験室って思えば、もっと楽しく読める。
巻末にある解説は佐野史郎で、先述の理由から彼が解説を書くに至ったことなどが書かれている。月9の主人公は、佐野史郎というわけにはいかなかったんだろうなぁ…と関係ないことを思いながら読み終えた。
果たして、ドラマはどうなるのだろう。