よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み/竹内 薫
図解入門 よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み―宇宙137億年を旅する (How‐nual Visual Guide Book) 竹内 薫 秀和システム 2005-03 |
どこまでも広がる夜空を眺めたとき、「宇宙の果てってどうなっているのだろう?」という疑問は、誰もが持つものだと思う。
宇宙は、ビックバンから始まって現在も膨張し続けている。そして途方もないくらい大きく、仮に光の速度で移動することができたとしても、とんでもなく時間が掛かる。
…というくらいの知識はあっても、それ以上に突っ込んで考えてみようという人はあまりいないのではないだろうか。そもそも、空を眺めること自体少なくなってきているのだけど。
- 結局のところ、宇宙の果てはどうなってるのか?
- 宇宙を外側から見るとどんな形しているのか?
- そもそも相対性理論って何だろう?
そんな素朴な疑問を、今わかっている最新の情報を元に解説しているのがこの本。「図解入門」いうだけあって、図を使ってわかりやすく書かれているのだけど、本文がフルカラーではなく3色刷だったのが微妙に残念。
この本を読んでわかった、僕個人の収穫は…
- わかっていたようでよくわかってなかった相対性理論が少しわかってきたこと
- 宇宙全体で判明している物質はわずか約4%で、残りが何であるかわかってないこと
- ビックバンが宇宙のすべての始まりではなく、その前に一挙に巨大化したこと
宇宙論は、考えれば考えるほどわからなくなる。全く実感の湧かない巨大な空想に不思議な気分になってくる。宇宙論では地球はもちろん、太陽系や、銀河系ですら、あまりにちっぽけで、小さな存在になってしまう。
宇宙を外から見てみるなんて発想自体、ある種の“恐ろしさ”すら感じてしまう。古くから宇宙創生の話と宗教が結びついてきたのも、ちょっとわかるような気がした。