7287 来年3月の京葉線のダイヤ改正
千葉県の蘇我駅から東京駅までを結ぶJR東日本京葉線ダイヤ改正の内容が大きな話題になっている。来年3月から、京葉線の朝と夕方以降の通勤快速と快速を廃止にすると発表があったからだ。
そういえば思いつくだけで、都営新宿線急行の事実上の廃止(平日は1往復のみ)、埼京線の武蔵浦和-大宮間の快速廃止、東海道線快速全廃など、首都圏では優等列車の縮小が相次いでいる。
京葉線の朝晩の快速廃止についても同様な流れだったとは思うが、これほどまでに反発が出るとは、JRも思っていなかったかもしれない。
ニュースなどでは、こんな声を伝えている。
蘇我駅から通勤快速に乗った場合、東京駅への所要時間はおよそ40分。
一方、各駅停車となるとおよそ1時間と、20分ほど延びてしまう。
通勤で往復したとすると、最大40分も長くなることに、市民は...。
利用客(30代)「時間が東京(駅)に行くまでかかっちゃうんで、不便を感じるかなと思います」
利用客(40代)「出勤時間も変わるだろうし、不便じゃないかなとは思います」
たしかに京葉線の通勤快速は、停車駅が極めて限られているので、それがなくなるのは影響が大きいように思える。
実際に現状がどうなっているのか調べてみると…通勤快速は朝晩2往復しかない。
さらに時刻を詳細に調べてみた。
以下、左から「種別 蘇我発時刻 東京着時刻 所要時間 ★遅くなっている理由」
普通 627 719 52分 ★特急待避
特急 632 708 36分
普通 635 731 56分 ★特急快速待避
快速 642 725 43分
快速 651 736 45分
普通 655 747 53分 ★快速待避
普通 701 753 52分
普通 705 759 54分
普通 709 801 52分
普通 713 807 54分
普通 716 809 53分
普通 719 817 58分 ★特急待避
普通 726 823 57分 ★特急待避
特急 730 812 42分
普通 736 834 58分 ★通快待避
普通 742 842 60分 ★通快待避
通快 744 826 42分
普通 751 853 62分 ★通快特急待避
通快 758 839 41分
普通 802 856 54分 ★特急待避
普通 805 906 61分 ★特急待避
普通(各駅停車)は、1時間以上かかっている場合もあるが、それはいずれも、特急や快速の通過待ちをするからで、その待避がなければ、50分ちょっとで走れるのだ。
それにしても通勤快速は、こんなにも少なかったっけ?…と10年前の時刻表を見返してみたら、かつては朝は4本もあったようだ。
それが半減して、ついには全廃となったのだ。
朝については影響は限定的で、少し騒ぎが大き過ぎなきもしてくるけど、夜の全廃はちょっとやり過ぎな気もする。
「通勤快速や快速は混雑が激しくなっていることから、一部の列車に集中しないようにすることで、混雑の平準化を図りたい」というのが、ダイヤ改正の理由らしいが、これではあまり理解されなさそうだ。
ふつうに考えたら「通勤快速や快速は混雑が激しくなっている」のなら「通勤快速や快速の本数を増やす」となりそうなのに「すべてなくします」では、話のつじつまが合わない。
他にも理由として「快速通過駅の乗車機会を増やす」とも挙げているが、快速利用者にとっては関係がなく、理解はされづらいだろう。
誰もが納得できる落としどころは難しいとは思うが、朝はともかく夕方以降については、考え直してもいいのではないかと思った。
利用者の声によって、こういった方針が変更されることは、まずないので、これで決まりだろうけど。