7248 ”黒人のくせに”
ふだんは、リアルタイムでテレビの視聴はしないのだけど、テレビをつけたとき、たまたま放送していた「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」をちょっと見始めた。
ゲストの黒柳徹子にまつわる、さまざまなエピソードを紹介していたなかで、当時司会をしていた「ザ・ベストテン」で起きた”事件”が紹介されていた。
中継先にいる一般人から歌手に質問するコーナーで、マイクを向けられた少年が「シャネルズはどうして黒人のくせに香水の名前なんか付けるんですか?」と言ったのだ。
「シャネルズ」(現:ラッツ&スター)のボーカル鈴木雅之は、ちょっとムッとした口調で「香水とは無関係です」と回答したものの、明らかにその場の空気が変わったのが、当時のVTR映像からも感じられた。
そしてCM明けに、黒柳徹子は、このようなコメントを言ったのだ。
「ああいうふうに、“なになにのくせに”というふうに、顔の色とか国籍が違うということで、そういうふうに区別したものの言いかたをすると、私は涙が出るほどとっても悲しく思いますので。ぜひ、みなさん“国籍が違う”そういうことで、一段高い所から人を見下ろすように、偶然だったと思うんですよ、あのかたは。だけど、どうかそんなふうに “なになにのくせに” とか、そういうふうには言わないでください。お願いします」
この少年に黒柳徹子の言葉が通じただろうか?
無意識でもこういった考えを持ってしまう思考を持ってしまうと、残念ながら修正は難しい気がする。
でも、これを視聴していたそれ以外の人たちの心には強い印象を残したことは間違いなく、いずれ少年が同じようなことを言ったときでも、きっと誰かが、きちんと戒めてくれるんじゃないかと思う。