7229 郷さくら美術館「現代美人画 エキゾチックウーマン展」
中目黒にある「郷さくら美術館」を初めて訪れた。昭和生まれ以降の日本画家の作品を中心に収集している美術館だそうだ。
今回鑑賞したのは「現代美人画 エキゾチックウーマン展」というもので、現代日本画家による、さまざまな女性が描かれた作品を紹介している。
全作品が写真撮影可能となっている。
日本画で女性を描くとなると、“美人画”というジャンルになるだろう。
ただ、この“美人”という表現…以前から、メディアなどで安易に使いすぎていると感じていることは、これまで何度か取り上げてきた。最近では、ルッキズムという言葉に表されるように「外見至上主義」に対する風当たりが強くなってる感もあり、以前に比べると、徐々に“美人”という言葉を使うのが憚られる気がするのは、考えすぎだろうか。
マスコミなどで、やたら“美人”という言葉が出てくるのが気になるが、それとこれとは違うというのはなんとなくわかる。
あくまで、“美人画”という言葉にこそ、“美人”という単語が入ってるが、これはあくまで“記号”であって、対象が女性であり、その姿を「美しい」と感じたり、「心を動かされた」その一瞬が作品となっているだけなのだ。
つまりは、描きたい!と思った衝動の結果なのだ。
そして、《女》という作品を描いた荻原季美子のコメントが気になった。
女性を描くきっかけは、 男性が描いた女は綺麗で、あこがれのような描きかたをする。 女から見た女は自分自身を思ったとき醜い部分もあわせ持っているし、 世の中には綺麗な女だけじゃない。 不幸と思える女性もいる。 内面を描きたかった。
なるほど…こういった描かれ方もあるのか…”美人画”という表現に何となく、モヤモヤしていたところを感じていたが、なんとなくスッキリした。
この「郷さくら美術館」は、建物もモダンな感じで、最初来る前にサイトなどでチェックしていたときから気になっていた。地図ではすぐ目の前にあるはずなのに、一瞬気付かなかったのは、ちょうどガソリンスタンドの屋根や看板に隠れて、ちょっとわかりづらくなっていたからだ。
まぁ仕方がないんだけど。