6654 世界のカバン博物館
世界のカバン博物館…こんな博物館があるなんて初めて知った。
浅草は大晦日以来。
カバンの歴史から、カバンの素材や製造工程などの展示、そして、古今東西、世界中の珍しいカバンを展示している。
大国主命(オオクニヌシノミコト)が持つ袋が、日本のカバンのルーツであるという解説を見て、カバンの歴史が神話までさかのぼるということに、なるほどと思った。
エースという会社の名前は知っていたが、これほど歴史のある会社だとは知らなかった。
カバンの博物館の上のフロアには、エース株式会社の創業者である新川柳作の記念館がある。
世界のカバンを通じて、その国の歴史や文化にも触れられることがわかる。
なぜこんなカバンが作られたのだろう…とか、どうして、いまでは決して使われることのない素材…たとえば、ウナギなどで、カバンが作られたのだろう…といったことを知ると、より深く、さまざまなことが学べそうだ。
巨大なかばんを開くと中にはタンスが出てくる。長期間の船旅で用いたそうだが、大きさは二の次だし、かなりの部分をシルクハットを入れるスペースに割かれているところも、いまとは優先順位が大きく異なるのも興味深い。
西側諸国がボイコットしたモスクワオリンピックのバッグや…
今はなき、パンナム…
日本万国博覧会(大阪万博/EXPO'70)のバッグ…
スポーツ選手から寄贈されたバッグなど、想像以上に楽しめた。
エースのイメージキャラクターとなっていた、アントニオ猪木と石坂浩二の若いころのポスターなどもあった。
東京藝術大学との共同プロジェクトである「2022 モチハコブカタチ展」も鑑賞。
「Post Rucksack / ポストリュックサック」をテーマに、「なぜ現代人はリュックを背負うのか」という哲学的な問いとともに、次なるスタイル、デザインを導き出す…という。
いわば、新しいリュックサックを提案する試みという感じだろうか。
ひとつのテーマに、いろいろな答えがあることがよくわかる。
自分は頭が固いから、自由は発想ができる人がうらやましい。
背負うのではなく「服に付けてしまえ」とか「抱えてしまえ」、果ては「頭に載せてしまえ」といった感じで、なるほどと思う作品もある一方で、”突き抜けた”作品もあって、楽しめた。