6962 鈴木信太郎記念館

建築・都市

住宅地にひっそり…
住宅地にひっそり…

まったく知らなかったのだけど、鈴木信太郎というフランス文学者が晩年暮らしていた家を無料で公開している「鈴木信太郎記念館」があるということを知り、ちょっと行ってみた。

場所は、丸ノ内線新大塚駅からすぐ。

住宅地を通る細い道路に面しているものの、地図で確認しないと、素通りしそうになる。

建物は階段の上だ。

バリアフリーの現代からすると、お年寄りにはしんどそう。

ちゃんと撮影しそびれたが、階段を上がってすぐ右手に、彼の長男がデザインしたという鉄柵があった。

3つの建物に分かれてる
3つの建物に分かれてる
書斎兼書庫
書斎兼書庫
建物は、大きく「書斎棟」「茶の間・ホール棟」「座敷棟」と3つにわかれている。
JR東日本のポスターでも
JR東日本のポスターでも

まずは、玄関を入って右手の「書斎棟」から。

私費留学中に買い集めた約1000冊の貴重な書籍を船火事で失ったことをきっかけに、耐火構造の鉄筋コンクリートで書斎兼書庫を作ったという。

おかげで空襲でも書庫だけは焼失しなかったそうだ。

天井まで並ぶ書棚は、まるで図書館のよう。

どれもオーダーメード
どれもオーダーメード

1枚1枚違うデザインのステンドグラス、天井から吊り下げられたアール・ヌーヴォー風の照明も美しい。

まるで図書館
まるで図書館
ステンドグラスもデザイン
ステンドグラスもデザイン

 

これらや書斎の机も含め、すべて鈴木信太郎が自らデザインした特注品だそうだ。

それにしても、よく私費留学したり、このような書庫まで作れるなぁ…と思ったら、彼の実家が大地主だったらしい。

フランス文学…自分の興味や関心から、かなり離れたところにあって、正直、なかなか理解が難しい。

続いて「座敷棟」へ。

こちらは鈴木信太郎の生活のための空間だった。

ここで暮らしていた
ここで暮らしていた
明治20年ころの建物
明治20年ころの建物

 

春日部にあった屋敷を移築したものだそうだ。

明治20年ごろの建物だそうで、手の込んだ飾り障子なども見どころかもしれない。

ざっと簡単に見て回っただけだが、またあらためて見学すると、何か発見もありそうだ。

これだけ見どころが多いのに、無料で見学できるのはありがたい。

こちらのサイトでは、鈴木信太郎記念館を詳しく紹介している。

東池袋の住宅街に建つ「美しすぎる書斎」を探訪

建物も貴重な「鈴木信太郎記念館」豊島区東池袋

Posted by ろん