7429 打越橋と旧根岸競馬場一等馬見所
今朝は少し早く起きて、以前から行きたかった場所へ向かう。
それを見にシェアサイクルで向かおうとしたところ、あきらかに時代を感じさせる橋が目に入った。

打越橋という名前のようだ。
あまり時間がなかったが、やっぱり気になるのでぐるりと周囲を見つつ、橋の上からの風景を眺めたり、渡ってみたりする。
遠くに横浜市街やランドマークタワーが見える。
解説によれば、関東大震災の復興事業で1931年(昭和6年)に建設された橋のようだ。
あとから調べてみたら、関東大震災をきっかけに高台のこのあたりに住むようになった人たちがために幹線道路を建設するためできた切り通しを渡すために建設されたのが、打越橋だそうだ。


またこの切り通しの開削で生じた土砂が山下公園の造成で使われたというから、関東大震災は横浜の風景を大きく変えたことがよくわかる。
住宅地のあいだを進む。
この先に本当にあるのだろうか…と軽く不安を感じたが、遠くに特徴のある3つの塔屋が見えてきた。
根岸森林公園に到着。
目的地の旧根岸競馬場旧一等馬見所は、さらに高台にあって、階段を上がる。
開けたところに、巨大な廃墟が見える。
周囲はフェンスに囲まれていて、当然なかに入ることはできない。
建物の前には紹介する説明や写真などがある。
知らない人からしたら、まさかこれが競馬場だったとは思わないだろう。
周囲には何もなく、打越橋同様、朝日にもよく映える。
建物の向こう側に観覧席があって、競走馬が走ったコースもその方向にあった。
旧根岸競馬場は、東洋一とも呼ばれる規模で、わが国における競馬場の基本的な仕組みの範となったとされる。
そして、この一等馬見所は、アメリカの建築家J・H・モーガンによって1930年(昭和5年)に竣工しているが、戦後一時連合軍の接収を経て返還されたものの、競馬場として復活することなく、事実上放置されてしまった。
独特な意匠は見れば見るほど興味深く、できることならもっと近くで見てみたいと思う。