6912 小茂田青樹展
「小茂田青樹展」の鑑賞のため、川越市立美術館へ。
小茂田青樹(おもだせいじゅ)は、大正から昭和初期に掛けて活躍した川越出身の日本画家だそうだ。
12月の第一日曜日の今日は無料で観覧できるということで、それに合わせてやってきたのだ。
川越ゆかりの画家ではあるが、今日のこの企画展まで、まったく存じ上げなかった。
しかし、鑑賞を始めてみると実に多彩な日本画が展示されていた。
昨日の大竹伸朗と同じ…というわけではないが、同じ作者とは思えないほど、いろいろな作風を持っているようだった。
残念ながら写真撮影はできないが、気になった作品としては…
砂子を蒔きすぎて落選したといわれる《四季草花図》
植物のボリュームや勢い、力強さを感じさせる《菜園》
一面の覆われた葉の緑の袂のカエルが印象的な《緑雨》
ポスターにも使われていて描かれた場所が自分の身近な場所だった《村道》
そして、最後の作品だけ撮影可能な《梅花朧月》だけは、写真撮影が可能だった。
未完に終わった作品で、本作品に着手してまもなく、41歳の若さで亡くなったという。
それを知ってから鑑賞すると、青樹もきっと無念だっただろうと思えてくる。
常設展示のほうでも「まるごと小茂田青樹」として、企画展で展示できなかった作品や、その作品を収納していた“箱”まで展示していた。
今回の企画展で小茂田青樹を初めて知ることになったが、こんなにもいろいろな作品や、ユニークな一面などが垣間見えて、とても充実した内容で楽しかった。
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