6834 大事なのは仕掛けではなく…
ちょっと前に起きたばかりなのに、送迎バスに置き去りにされた幼児が死亡するという事故が、また起きてしまった。
前回の事故を受けて、多くの幼稚園や保育園などで見直しが行われたはずだが、事故は防げなかった。
最悪の事故に至らずとも、実は危険な事態が相当数起きているということは容易に想像できる。
事故を防ぐための仕組みが考案されているとのニュースがあった。
「悲劇」を繰り返してはいけない 園児置き去り防止サービスの開発者を取材した
園児の置き去り事故を防止したい目的であることから、幼稚園・保育園では199人までの利用を無料としている(それ以外の施設では19人まで無料)
(中略)
「QRだれドコはソフトをインストールする手間がなく、ブラウザ上でログインするだけで使えます。また、QRコードなので特別な読み取り機を使う必要もありません」(南野氏)
できる限り簡単に使用できるように考えられていることがわかる。
しかし、どんなに導入のハードルを下げたとしても、残念ながら事故の再発を防ぐのは難しいだろうな…と感じてしまった。
たとえば…個人識別のためのQRコードを持って来るのを忘れたとか、なくしたといったことがあった場合はどうするだろう?
きっと「今日は特別」といった感じで、”例外的”に対応することになるだろう。
そして、それが毎日のようになってくれば、QRコードを持ってないことが前提になって例外が常態化するのが目に見えている。
そもそも、大事なのは、関係者がこうした仕組みを「何のために取り入れているのか」…ということを理解していることが大前提だ。
今回の事故でも、さまざまなチェックをすり抜けていたことがわかっている。
そういった意味では、正しく使うのが前提としては“いけない”のではないか思う。
たとえ正しく使わなくても異常を自動的に検知できることが重要だろう。
人の手が入らずとも完全に自動で子どもの状態がわかるような仕掛けを作らないといけないのではないか…と思った。