[社会の窓]増上寺の七夕で…

社会の窓

やたらと人が集まってると思ったら…
やたらと人が集まってると思ったら…

いつもとちょっと違うライトアップをしていた東京タワーの見える増上寺に、何の気なしに行ってみたら、やたらと人が集まっていた。

どうやら七夕の行事が行われていたらしく、いつもは静かな境内が人でごった返していた。

本堂に続く階段に、天の川に見立てたキャンドルが置かれ、それを写真に撮ろうとする人たちでいっぱいだったのだ。

もちろん、僕も参戦するのだが、なかなか前には行けず、なんとか腕を伸ばして写真を撮ろうとしても、同じように写真を撮る人たちの手に阻まれるといった感じだった。

 

冷静になって考えれば、意地になって写真を撮る必要なんてこれっぽちもないはずなのに、なぜか頑張ってしまう。

以前はこんな光景はなかったはずだ。

スマホとビルと…
スマホとビルと…

おそらく、スマートフォンに搭載されたカメラの機能が向上し、こうした暗い中での写真も簡単に撮ることができるようになったからこそなのだろうと思う。

キャンドルで作られた天の川の続きが、途中から来場者のスマホに変わった…と見えなくもないけど、これを”風情”とするかどうかは、微妙な感じはした。

そして、あらためて、麻布台の再開発事業で建設中の超高層ビルがやたらと目立つのも気になった。

七夕の行事
七夕の行事

東京タワーとほぼ同じ高さの330mもあり、いやでも視界に飛び込んでくる。

増上寺の背後にすっと立つ東京タワーがよかったのに、それに割って入るようなビルは、何とも無粋に見える。

手前の無数のスマホと、奥にそびえる超高層ビル…これも街の風景の変化のひとつなのだろうけど、あらためて世の中の変化の速さを感じたような気がした。