5674 ルート・ブリュック 蝶の軌跡 展

ルート・ブリュック 蝶の軌跡 展東京ステーションギャラリーで開催中の「ルート・ブリュック 蝶の軌跡 展」を鑑賞。

ルート・ブリュックは、フィンランドを代表するセラミック・アーティストだそうだが、この企画展で初めて知った。実際、日本での初個展だそうだ。

もともとは全作品で写真撮影ができたそうだが、現在は2フロアのうち3階だけが可能となっている。


写真撮影が制限された けっこう多い

陶板を使ったパネルから、モザイク壁画まで、独特の世界観を作り出している。

独特のタイル 物語的な陶板画 魚 大胆かつ繊細

陶板は、その材質からして、表現にはおのずと限界があるが、彼女の陶板作品は、俗な言い方をすると“ヘタウマ”なのに、よく見れば見るほど、とても凝っているのだ。

たいていは、ディティールに拘りすぎてしまうか、逆に細かな表現を諦めてしまうか…になりそうだが、ブリュックの場合、いい意味で、“割り切り”が絶妙で、ものすごくうまいと思った。

父の棺なのだそうだ パンフレットにも使われた

ブリュックの初期から晩年に掛けての作品が紹介されているが、人生の変化が作品にも現れてきているのが興味深かった。

作風が変わっていく様子もよくわかる。

変化を紹介できないのが残念展示の冒頭にあった、 ブリュックの娘が制作したインスタレーション「心のモザイク」に書かれていた解説にその変化が要約されていた。

「母が芸術家として歩んだ道のりは特別なものであった。物語的なイメージから抽象へ、とても小さなスケールから建築的空間へ、色彩からモのクロームへ、そして最終的には、彼女にとって光と影だけが意味をもった。これはタイルを通して読める、言葉のない年譜である。」

写真撮影が3階だけとなったことから、2階にある晩年の作品は撮影ができず、企画展の名前にもなっている蝶(陶板画なのにかなり繊細)や、建築的空間(立体作品になってる)、モノクローム(抽象画みたい)、光と影(色すらない)…といった、作風の大きな変化も紹介できないのは、ちょっと残念。

ひとりの作家の作風をたどっていくのは、とても面白いものだった。

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