4517 30歳未満
以前、スーパーで見かけた、注意書きが気になった。
「お酒・タバコ販売に関する年齢確認ご協力のお願い」だ。
これにはこう書かれていた。
警察からの指導により当店では30歳未満のお客様には、
年齢確認できる証明書のご提示をお願いしております。
お酒もタバコも縁のない自分にとっては、あまり意識する機会がなかっただけで、以前からあったのかもしれないが、急に気になったのだ。
お酒・タバコは、言うまでもなく、販売できるのは20歳からだけど、これをあえて30歳にしたわけで、一瞬「?」と思った。
でも、これは、もしかすると、実はうまいこと考えられているのかも…とも思えてきた。
年齢確認を求める対象を、20歳前後に限定してしまうと、「どっちかな?」と迷ってしまいそうな20歳前後の微妙な顔つきの人たちに対して、いちいち悩むことになる。
年齢確認の目的は、あくまで未成年者に酒やタバコを買わせないことなのだから、店員の微妙な判断によって、すり抜けられてしまうことは避けなければならない。
じゃあ、客のすべてに年齢確認を求めればレジで混雑することにもつながるだろうし、明らかにいい年齢の人にまで年齢確認をさせるのも、妙と言えば妙だ。
これを30歳にすれば、さすがに10代で30歳以上に見える人はいないだろうから、20代の人たちは迷惑かもしれないが、それでもだいぶ対象者を絞れるし、未成年者に売らないという本来の目的は達成できるのだ。
なるほどなぁ…と、ひとり納得。
でも、逆に言えば、店側が、このような対策を取らなければならないほど、トラブルが多いということの証拠でもあって、これは、実はけっこう涙ぐましい対策なのかもしれない。