3774 感覚と現実の差
ちょっと前、インターネットのあるサイトで「全世界のインターネットの情報量って物理的にどれぐらいなの?」という記事が載っていた。
インターネット上に保存されている情報量を見積もる方法はたくさんあるんだけど、 その上限は人類がこれまで購入したストレージ容量を調べるだけでおおよその見当がつけられる。
(中略)
ストレージ業界が製造するハードドライブは年産およそ6億5000万個。その大半が3.5インチドライブだとすると、毎秒8リットル(2ガロン)分のハードドライブが製造されている計算だ。
つまり、簡単に言えば、これまで、地球上でどのくらいのハードディスクの容量が購入されたか調べれば、必然的に、それよりも少ない容量が、インターネットの物理的な情報量ということになる。
近年は、1個あたりのハードディスクの容量が増えたために、物理的にはそれほど大きくない…つまり過去数年間に製造されたハードディスク容量が増えたお陰で、世界全体のストレージを合わせても、せいぜい、オイルタンカーひとつ分にしかならないのだそうだ。
かなり少ない気がするが、世界中の人間を1カ所に集めると琵琶湖に収まるくらいの面積で収まってしまうという話も聞いたことがあるので、この手の話は、想像以上に小さかったり、少なかったりするものなのかもしれない。
想像以上に小さかったり、少なかったりということで、思い出したのが、世界の石油の確認可採埋蔵量についてだ。
新エネルギー財団によれば、世界の石油の確認可採埋蔵量は、現時点で約1兆バレルだそうで、これをもし、富士山を逆さにして直径40kmのさかづきに見立てると、1/8杯分にすぎないというのだ。(富士山の体積1400立方kmとして計算)
この残りの量の少なさに、かなり驚かされたのだ。
やっぱり石油は枯渇してしまうのでは!?
でも、調べてみると、実は、この確認採掘埋蔵量というのには、からくり?があるようなのだ。
かつて学んだ教科書に「ローマクラブが石油はあと20年とか30年で枯渇する」と発表したということが書かれていて、やはり、かなりショックを受けたのを思えている。
もう地球はダメなんじゃないか?人類はどうなってしまうんだ?…と、本気で心配になった。実際その影響は、結果として、世界中を大混乱に陥れたオイルショックにも繋がっている…とも言える。
しかし…知っての通り、石油は枯渇することはなかった。使用量は増えたにもかかわらず…。
採掘技術の進歩により石油の採掘できる範囲や量が増えたためだ。、その結果、むしろ採掘可能な年数は延びているそうだ。
さらに、アメリカのシェールガス革命、日本でも先日メタンハイドレートから直接ガスが採取できたというニュースもあり、もはや、最近では、“石油の枯渇”について、ほとんど話題にならなくなっている気がする。
ハードディスクの量くらいだったら大した話ではないけど、石油のような資源にからむ話では、利権や生活も関わってくるのだから、感覚だけで振り回されないようにしたいものだ。