4308 いずれなくなり、いずれ終わる

建築・都市,物思いに耽る(雑感)

先日、久しぶりに新橋駅前を歩いていたら、かねてより解体工事が進められていた、堤第一ビルが、完全に姿を消していたことに気づいた。

寂しいことだけど、こうした変化も、記録として残しておこうと思って、やってきた。姿を消した堤第一ビル一帯

付近一帯のビルがすべてなくなっていた。
隣り合うビルも合わせて解体された

完全な更地になったのはいつくらいからだろう?

仮囲いの中を見たら、地下階へ向かう階段の穴がぽっかりと空き、大きな水たまりがあった。

そして、堤第一ビルがあった場所だけは、土台のコンクリートのかたまりが残されていた。基礎が強固で崩せなかったのだろうか?

完全に姿を消した いろいろ考えさせられる

解体寸前の堤第一ビルディング(2014年7月)ここにあったビルの存在に気が付いたのは、去年の12月だった。

堤第一ビル跡

それからちょうど1年。

ビルは跡形もなく消えた。

もちろん、ただ残って欲しいと思っていただけだし、なにか行動を起こしたわけでもないから、消えてしまうのは、不思議でも何でもない。

でも、消えたビルを見ていたら、いろいろ考えてしまった。

どんな物事もすべていずれは、なくなってしまうし、終わってしまうものなんだなぁ…と。

このビルみたいにあっけなくなくなってしまうことが多いなかで、「残って欲しい」とか、「変わらずにいて欲しい」という希望が現実となるときも、あることはある。

けれどそれは、「叶った」と誤解するだけで、実は終わるまでのひとつの過程に過ぎないんじゃないか…と思えてくるのだ。

いずれなくなり、いずれ終わる。

それを運命というのかもしれないが、そうした運命に対して、どう向き合っていくか?

なくなる前、終わる前に覚悟を決めておく必要があるのかもしれない。

2014年も、もうそろそろ終わるし…。

Posted by ろん