死ぬまでに行きたい! 世界の絶景/詩歩
地球上には、この世のものとは思えないような素晴らしい風景があちこちにある。
普通に生活しているうちは、まず見ることないだろうし、そもそも、意外とそういった場所を知る機会もないものだ。
だから、こういった形で、「死ぬまで行きたい!」くらいの風景を紹介してもらうのは、きっかけとしては面白い。
本書では世界中の64の絶景が美しい写真とともに、おすすめの季節や、現地までの旅費の目安、旅の注意点なども合わせて載っているのはユニーク。
実際に見たら、きっと人生観が変わるのかもしれない。
ただ、読んでいて、気になることがあった。
まず、一瞬綺麗に見えるものの、写真集のはずなのに、紙質がザラザラの“マット状”ということ。
これでは美しさも半減しかねない。
あともう一点、一番気になったのは、本書が誕生したきっかけが、2ヶ月間でFacebookの「いいね!」の数を競うという、新卒研修だったということだ。
つまり、この企画自体が、「いいね!」を集める手段だったというのは。どうも引っ掛かるのだ。
著者が「いいね!」を集めるためにやったことが、世界中を旅するわけではなく、2ヶ月間ネットサーフィンだったということだ。
実際に著者が行った場所もあるが、それはごくごく一部で、Facebookも含め、すべての写真はプロが撮ったものだし、旅の情報は旅行会社のものだし…となると、いろいろ考えてしまう。
こういった形で纏めたという実績はすごいと思うけど、著作物としてはどうなんだろう?と、疑問に思ってしまった。
内容がいいだけに、何とも残念。
ちなみに、自分が見た絶景のうち、最近写真整理中に出てきた風景を紹介すると…
どちらも日本の風景だけど、すごく印象に残っている。