Q&Aでわかる 中国人とのつき合いかた/本名信行 羅 華 りょう
おじゃこが図書館で見つけた本だったが、面白そうだったので読んでみた。
本書は、中国人と付き合うときに覚えておきたい、中国人の言動の背景にある文化的背景を詳しく紹介する。
日常生活からビジネスまでの50の事例を挙げ、その原因をを2択で考える。
ひとつ本書で紹介された事例で、けっこう衝撃的だった内容を挙げてみると…。
新婚旅行で来日した中国人夫婦がコンビニで買い物をしているとき、妻が会計前のアイスクリームを開封し店内で食べ始めたという。
それを、店員が手振りで外に出てたから食べるように指示したところ、その夫婦に暴行され顔面に怪我をしたのだが、その原因は?
A その夫婦は店員に侮辱されたと勘違いした
B 中国人は喧嘩になると、口より先に手を出しがちだから
正解はA。
日本では考えられないことだが、中国では未精算の商品を開封してしまうことは、それほど珍しいことではなく、また、指を指されることが侮辱されるに等しい行為であること、また、こうした“侮辱”に対して、なんの反論もしなければ夫の面子が潰されたと考えるのではないか…という。
暴力は許されることではないとしながらも、これが中国人の特徴のひとつの例として取り上げられるのは、やはり興味深い。
全体を通して言えることは、中国において、とにかく重要なのは、“面子”ということに尽きる。
その“面子”をきちんと理解できるかどうかが、中国人と上手に付き合えるかどうかのカギになる気がする。
いずれにせよ、中国人にも、日本人にも、それぞれの文化や国民性があるということを、お互いが、きちんと認識すること。
「それはおかしい」と否定するのではなく、「こういう考え方があるのか」と認めて尊重することが大切だろう。
また、同じ「漢字」という文字を使う者同士だからこその、誤解なども紹介する。
手紙が、トイレットペーパーの意味だというのは、何かで聞いたことがあるが、同様に、日本語と中国語では、同じ漢字でも意味が違うことが多々ある。
老婆…妻のことを親しみを込めていうことば
大丈夫…男らしい男のこと
先生…「〜さん」や地位の高い人への敬称
といった話も興味深い。
正直、自分の身近においては、すぐに必要な知識ではないのだけど、いつか役に立つことがあるかも…とは思う。