3746 スターハウスを見に行く
団地ファンなら、絶対に見逃せない?住宅棟が、“スターハウス”だ。
スターが住んでいるわけではなく、スターはその建物の形状からそう呼ばれている。
正確に言えば、星形というよりもY型で、1フロアに3戸の世帯がある。
旧日本住宅公団が1960年代を中心に団地のシンボルのようなかたちで建設された。
しかし、一般的な建物と比べるとコスト高ということや、隣の家の中が見えやすいという欠点もあり、その後はほとんど作られなってしまった。
なお、スターハウスの詳細については、こちらのサイトが詳しい。

JR赤羽駅近くにある、赤羽台団地には、いまでもスターハウスの残っているのを思いだし、行ってみることにした。
赤羽台団地にやってきた。
地図を見ると、敷地内に“梅園”の文字があったので寄ってみると、きれいな梅が咲いていた。
おととい小石川後楽園に行ったときに見た梅と比べると、日当たりの良さもあってか、こちらのほうが、より咲いていて、周辺一帯で、梅のいい香りがした。
現在 建て替えが進んでおり、すこしずつ、赤羽台団地からヌーヴェル赤羽台に変わっているようだ。
案内図を見ると、ちゃんとスターハウスの形も確認できる。

団地のシンボルという意味合いから、スターハウスは高台の目立つところに造られている。
赤羽駅方向から赤羽台団地に向かうと、スターハウスが一番最初に目に止まる。

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見ての通り日当たりがいいし、三方が外気に触れているため通風も優れていることから、一般的な建物と比べて人気を集めたというのも頷ける。
隣の団地から観察してみる。

入口は狭く、ポストがかなり窮屈な状態になっている。
階段のせいで屈まないとポストに入れることも取り出すこともできない。
階段室は螺旋を描くように吹き抜けとなって上に延びている。

1フロア3戸しかないにもかかわらず、なぜか扉がいくつもあるのはなぜだろう?
最上階から階下を見ると、スターハウスの独特の形状によって、階段も印象的な形になっている。

最近ではすっかり見なくなったダストシュートや、現在ではUR都市機構と名前を変えた、日本住宅公団の文字なども見られた。

時間が止まったような感じの建物とともに、その周辺もやはり同じだった。
かつては賑わっていたであろう商店街は、すっかり寂しい感じになっていた。
赤羽台団地の隣にある、桐ヶ丘団地内にある商店街も、やはり同じような状況だった。

先述のとおり、ヌーヴェル赤羽台として生まれ変わりつつあるため、赤羽台団地は急速にその姿を変えようとしている。

階数は倍以上になり、規模も比べものにならないくらい大きな建物になった。
商店街は、小さいながらもショッピングセンターとなって生まれ変わった。
マルエツ・サイゼリヤなどが昨年末オープンしたそうだ。

きれいに新しく生まれ変わるのはいいけど、変わっていくことの寂しさも…ある。