3719 川越を懐かしんだり驚いたり…
今日は実家に帰る前に、久しぶりに観光客の集まる、川越の名所をちょっとだけ歩いた。
まず向かったのは、菓子屋横丁。
天気が良く、気温も比較的高かったせいか、すごい人の数。
店内に入りきれず行列になっているお店がいくつもあった。
僕が実家にいた十数年前からは想像もつかない状況だ。
菓子屋横丁の周辺に、巨大な動物のオブジェがいくつも置かれていた。発泡スチロールで作られたとは思えない精巧さで、川越とはまったく関係ないけど、注目を集めていた。
でも、先述のように行列ができているお店が少なくなかったので、軽く買い食いできるところで、つまみ食いしてみる。
焼だんご、紫いものまんじゅう、お芋スティック…いずれも100円。
以前実家にいたころ、好物で何度も買っていた“ふくれせん”、200円。
その名の通り、数センチ程度に膨らんだ独特の形状をした煎餅。
これは自宅に帰ってから食べることにしよう。
菓子屋横丁の案内図に、イーグルバスというバス会社のバス停留所の位置が記されていたが、ちょっと違和感。
にんべんがないだけで、まるで違った雰囲気になる。
この前、成田山へ行ったばかりだが、成田山川越別院へ。
小学校のころ、ここが通学路だったので、当時をよく覚えているが、境内のほとんどが駐車場になっていることに驚いた。
本堂に置かれていた像も、由来や名前を記す説明書きはなくなっていたが、以前のままだった。
その名を“オビンズルハラダ”というので、変な名前~と思っていたが、漢字で書くと「賓頭塵願羅堕」となるようだ。 決して、“オビンズル原田”ではないのだ。
その途中、うなぎ屋さんの店先にある、“時の鐘”。
実物よりはかなり小さいけど、それなりにリアルなので、本物と間違える人がいる…なんて話を聞いたことがあるが、ほんとかなぁ…。
実家に住んでいたころは、初詣は喜多院だった。
今日もちょっと寄ってみようかと思ったが、長蛇の列ができていたので断念。その代わりに?、五百羅漢を塀の隙間から覗いてみた。
仙波東照宮に寄ってみる。
日本三大東照宮のひとつというが、日光と久能山と比べると規模はかなり小さく、三大というのは大袈裟だなぁ…と思いつつ、またまたWikipediaを覗いてみたら、なんと、童歌「あんたがたどこさ」の発祥の地とも言われているということが書かれていた。
あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ 熊本さ 熊本どこさ 船場(せんば)さ
船場山には狸がおってさ それを猟師が鉄砲で撃ってさ 煮てさ 焼いてさ 食ってさ それを木の葉でちょいと隠(かぶ)せ
この歌、歌詞にあるように、熊本の歌だとばかり思っていたが、歌詞をよく見れば、「あんたがたどこさ?」という問いに、答えている者が「肥後」と答え、さらに肥後という地名を知らないために「熊本」と説明している場面で、熊本発祥とはいうのは、ちょっと不自然だし、歌詞は熊本弁ではなく完全な関東の言葉だ。
また戊辰戦争時、薩長軍が川越城に進駐、城に隣接するここ仙波山に駐屯していた史実もあり、熊本には船場川はあっても船場山や仙波山という地はないとなれば、仙波東照宮が発祥の地と考えるのは、とても自然だ。
長年、川越に暮らしてきて、「とおりゃんせ」たが、この事実を知ったのは初めてで、かなりの驚きだった。
自分向けのお土産に買ってきた“ふくれせん”をいただく。
厚さもなく中身が空っぽの煎餅だが、割れた破片が散らばらないように食べようと気を遣うためか、1個食べると意外と満足してしまう不思議。
ずっと前に食べていたときと、まったく同じ感覚だった。