3685 アップルストアのエレベーター
先日、iPad miniを買ったが、充電用のケーブルの予備が欲しくて、銀座のアップルストアに行ってみた。
別にこの店でなければならないわけではないのだけど、これまで行ったことがなかったので、あえて行ってみることにした。
銀座4丁目の交差点からすぐのところに、おなじみのリンゴマークを掲げたビルが、アップルストアだ。
入口から極めて開放的。
そして、お客さんの多いこと多いこと!
店内に入ると、みんな思い思いにiPhoneやiPadを操作したり、スタッフに熱心に質問したりしている。

パッと見たところ、僕の欲しいと思ったケーブル(変換コネクタ)は置いてないようだったので、上のフロアにあるのかな?と、確認しようと思ったが、店内案内図のようなものは一切なかった。
奥にエレベーターには、そこに何か書いてあるか見てみたが、やっぱり何も書いていない。
まぁ上のフロアだろうと、エレベーターに乗り込む。同時にほかのお客さんたちも乗り込む。
ふと、妙な空気が流れた気がした。
エレベーターには必ずある、行き先階ボタンや、開閉ボタンがなかったのだ。
しかし、ドアは閉まりエレベータは動き出した。
とりあえず目的の2階に着いたので降りたが、これはいったいどういうことだろうか?

売り場はわかったものの、結局お目当ての商品は在庫切れという結果に…
そこで、あらためて、先ほどのエレベーターを確かめることにした。
よく見ると、エレベーターの乗り場にすら、上下ボタンがない。
しばらく待っているとエレベーターはやってきた。
扉が開き、乗客が入れ替わる。

わかった! エレベーターに、ボタン類が存在せず、まったく操作のしようがないからだ!
まさに、手持ちぶさた。
ついには、停止階を示す数字のランプを押す人も出てきた。
当然、押せるわけもなく、ランプの色も変わらない。
すると、別の乗客から、「自動で動きますから」との声が聞こえた。
なるほど、どうやらこのエレベーターは全自動で動くため、身体障害者向けの開延長ボタン以外のボタンが一切ないのだ。
エレベーターの前に立っていれば、勝手にエレベーターはやってくるし、乗り込めば、すべてのフロアに止まるから、そもそもボタンが必要ないのだ。
フロア案内がなかったり、ボタン操作が必要がなかったりするのは、iPhoneやiPadに取り扱い説明書を付けていない、アップルらしい。
おそらくアップルとしては、直感的にできているから、説明書を見るに及ばず…ということで、これが利用者にとって最適と考えているのだろう。
でも…。
説明書はともかく、世の中のエレベーターのほぼすべてにあるであろうボタンがないというのは、利用者を不安にさせてしまっているのは間違いないと思う。
たしかにボタン操作をしなくていいのは、楽でいいかもしない。であれば、全自動運転している旨を、ちょっとどこかに出しておくなどの配慮があってもいいのではないか?と思うのだ。
なんとなく“価値観の押しつけ”にも感じてしまった。
まぁ、一度覚えてしまえば、とても単純で簡単なことだった…と思うのは、iPhoneの操作でもまったく同じなのだけど。
