3633 悪い奴らも世の中を変える
先週末、新聞の広告に混じって、こんなチラシを見つけた。
「振り込め詐欺の犯人はハローページからだます相手を探しています!!」
ハローページから名前を削除する連絡先の電話番号が大きく載せてあった。
これって、営業妨害じゃないの?という気もしたが、被害が多数出ているのなら、仕方がないのかもしれない。
NTTのサイトでもこんな案内が見られる。
電話帳の掲載削除を希望されるお客さまから局番なしの「116」に多数のご連絡をいただいており、「116」がつながりにくい状況が生じております。
でも、こうなってくると、相手が載っているかどうかわからない電話帳なんて、まるで意味がなくなりつつあるような気がする。
かつて…
僕は、電話帳に1度だけ自分の名前を載せたことがある。
そのとき電話帳に載っている自分の名前を見つけて、独立したというか、大人になったという感じで、なんとも誇らしい気がしたものだ。
あのころ、電話帳が詐欺の用途に使われるなんて、夢にも思わなかった。
厚い本の代名詞のように言われていた電話帳。
あんなに分厚かった、ハローページは、いまでは極めて薄くて、貧相な姿をさらしている。
職業別電話帳タウンページは、まだ残るだろうが、五十音別電話帳ハローページは、そう遠くない将来に、昔話になってしまうかもしれない。
ふと、世の中を変えるのは、輝かしい結果を出す人たちだけでなく、悪い奴らも変えていくんだな…とこのチラシを見ながら思った。