3552 2つの気になる光景

日常生活

朝、出社するとき、毎日ほぼ同じ場所で見掛ける2つの気になる光景がある。

ひとつ目の気になっている光景は、しゃがんで携帯を見ている男性のことだ。

年齢は二十代くらい。道路脇にオートバイを止め、壁を背にし、バイクに挟まれる感じで、一心に携帯を見ているのだ。

しゃがむその姿は、いわゆる“う◯こ座り”をしている状態で、けっして楽そうな姿勢ではない。

しかも、これが、天候にかかわらず、同じ姿勢をしている。雨の日は、レインコートを着た状態で、やはりしゃがんで、携帯を見ているのだ。

バイクは荷台に、バイク便で使っているような大きめの白い箱を積んでいるが、会社名のような、何かを特定する情報が一切ない。

おそらくなんらかの仕事の途中か、その前後だと思うのだけど、あまりに情報が少なすぎて、何の仕事をしているのかも、なぜここで、このような苦しい姿勢で、携帯を見なければならないのかも、うかがい知ることができない。
そして、もうひとつの気になる光景は、このバイクに並んで止まっている車と、そこまで運転してきたであろう男性たちのことだ。

車は2台〜4台程度。日によって違う。いない場合もある。

この車の止まっている位置によって、先述のバイクの止める位置が変わり、必然的に、しゃがむ位置も変わることになる。

さて、この数台の車。

道路の路肩に止められ、男性たちは、車の前で、談笑したり、車の中でなにやら書類をチェックしていたりしている。

もしこれが、タクシーの客待ちだったら、違和感ない雰囲気だ。

それにしても、彼らは何者だろう? 何度か通り抜けながら、わかってきたこと…それは…

・全員、同じネクタイ
・すべての車がレンタカー

バイクもそうだったが、個人や会社を特定するものが一切ないので、彼らがいったい何をしている人たちなのか、さっぱりわからないのだ。

未知なる仕事は、自分の生活のすぐ間近にあって、彼らと、毎日わずか1m前後まで接近しても、決して関わることがない…。

毎朝気になりながら、その光景を眺めている。

Posted by ろん