2436 正常と狂気の狭間で
以前も書いたことがあるが、取り返しのつかないことのきっかけは、ふだんの生活にちりばめられている。それを故意に起こすか、起こさないかという、単純な二者選択でしかない。たったそれだけのことだ。しかし、それらの選択肢の間は、途方もないくらい距離があるはずだ。
しかし人はときとしてそれを簡単に踏み越えてしまうことがある。その場合には、当然、それを踏み越えられるだけの大きなきっかけや背景があるはず。だから、大きな事件が起きたときには、警察をはじめとする捜査機関その原因を調べようとするのだろう。
しかし…。なかには、そうしたきっかけや背景なとまったくないのに、取り返しのつかない事件を起こしてしまうこともあるような気がする。「真面目でこんな事件を起こすような人ではなかったのに…」といった周囲の人たちの話は枚挙にいとまがない。
そう…いつ自分だってそういわれるかわからないのだ。